こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。
「医療とアート」について思うこと―ARTnews JAPANのシリーズ記事から
この2026年10月から、このブログに「気になったニュースから」のカテゴリーを追加しました。スタートしたばかりで記事数が少ないので、頑張って連続で上げて行きたいな、と思っています。ニュースソースとしては、新聞・雑誌・ウェブコンテンツなど。記事について思ったことをつらつら書くスタイルです。出典元を記載しますので、関心のある方はぜひ元ネタにあたってみてくださいね。
ふたたび、ARTnews JAPAN(アートニュースジャパン)の記事から。【医療とアートの最前線】なる連載物を見つけました。最新記事のタイトルは、『認知症にアートは「効く」のか──イギリスの「Arts for Dementia」が示す創作の力』。「アートと健康」については、福岡では「博物館浴」を提唱する九州産業大学地域共創学部・特任教授の緒方泉先生のもと、比較的早い時期から学びの場がありました。毎年のシンポジウムでは、英国での最新の取り組みをお聞きすることができ、とても恵まれた環境だと思います。
さて『認知症にアートは「効く」のか──イギリスの「Arts for Dementia」が示す創作の力』の記事。ワークショップへの参加者が、手や身体を動かして参加する「創作活動」についての記述に興味が沸きました。ワークショップがどのように進められるのか、そこで助言をするアーティストたちがどのようにかかわっていくのか、そしてその結果として、どのような成果・効果が見込まれるのか。
わたしがこれまでに学んできたところでは、音楽療法では、実際に楽器を使ったりという身体的なアプローチでしたが、美術分野では、回想法などのアプローチ、すなわち体を動かすというよりは「観て、話す」が多かったです。なのでこの記事で、陶芸、彫金、モザイクなどの「モノをつくる」を取り入れる方法、その過程で出てくるさまざまな課題を垣間見ることができたのは、とても良かったです。
Arts for Dementiaのペニー・フォステン氏が、ワークショップの目的を「セラピーではない」とし、『その目的はあくまで「アイデンティティや好奇心、喜びを探求する楽しみ」であり、患者も介護を担う家族も、「病気に支配されがちな日常から離れ、認知症患者というレッテルから自由になること』(ARTnews JAPANの記事より)としていることに、目を開かされる思いでした。
緒方泉先生による「アートと健康」へのアプローチでは、2018年に「博物館と高齢者の健康・幸福感」のテーマがまず掲げられました。2020年のコロナ禍を経て、あらゆる世代に向けての、より緊急かつ重要な課題として「博物館と健康・幸福感」がテーマになってきています。一番上の写真は2025年度のシンポジウムのもので、この時の大テーマは、「博物館と医療・福祉のよりよい関係」でした。ARTnews JAPANの記事を読みながら、身近で同様のテーマを学ぶ機会をいただいていることのありがたさを、つくづくと感じました。
