英語学習の近況など。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

英語学習の近況など。

つい先日、高校生の息子が実用英語検定の2級に合格し、そろそろ「お母さん、ちょっと教えて」と言われていた立場から逆転される日も近そうです。嬉しいですね。わたしも頑張ろう!と、英語学習へのスイッチが入り直した今日この頃です。

日常的に使う教材としては、「The Japan Times Alpha」から「ENGLISH JOURNAL」へと変更した後、この夏からENGLISH JOURNALも停止しています。1冊に含まれる学習材料がとてもたくさんで充実しているのに、すべてを使いこなすことが出来ていなかったのが不本意で、まずは今手元にある号をしっかり学習してから新しいものに進もう!との考えからでした。

教材を停止してわかったことは、「定期的に次がやってくる」プレッシャーは、英語学習に向かって確実に背中を押してくれていたのだな、ということ。「使わないともったいない!」の精神が、少しの時間でもテキストを開き英文を読むという行動に駆り立ててくれておりました。そのことに気づいてしまった今、やはり何らかのテキスト購読を再開すべきなのか…という葛藤の真っただ中(大げさですが)です。

そんななか、続いているのは「英語で3行日記」と、月1回英会話のマンツーマンレッスン、そしてBBC放送を聴くこと。こうして書き出してみると、いずれも「楽しいばかりでまったくストレスにならない」のが特徴です。

先日からスタートしたジェトロさんの「中小企業海外ビジネス人材育成塾」に含まれる英語研修「英文ビジネスe-メール編」も無事終了したところでしたので、そろそろまた新しい学習に取り組むことを考える時期に来ているようです。息子から「英検準1級一緒に受ける?」と誘われ、それも一つの方法かとも思いつつ、試験は嫌かなぁとも思いつつ。

新年を迎える前に、なにかもうひとつ「楽しいばかりでまったくストレスにならない」英語学習の習慣をプラスしたいと思案中です。

博物館リンクワーカー人材養成講座『第3回「地域の生活」を美術館で展示する』に参加いたしました。

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博物館リンクワーカー人材養成講座『第3回「地域の生活」を美術館で展示する』に参加いたしました。

11月上旬からスタートした学芸員研修の連続講座「博物館リンクワーカー人材養成講座」。

その第3回目は、熊本県は阿蘇小国町にある坂本善三美術館の取り組みを拝聴しました。町内の医療・福祉分野の皆さんとの連携による活動でしたが、その活動のベースにある確固たる信念に感嘆する発表内容でした。

以下、備忘。


  • コレクション・リーディング:収蔵品を再解釈する展覧会。異分野の方をゲストに招き再解釈するシリーズ。
  • 「もの」を取り巻く、人・エピソードの面白さ。展示するのはそのすべて。
  • その人らしい生き方=暮らすことは表現すること。
  • ではあるが、そのままではアート足り得ず、見るべき価値のあるモノとして価値づけされることを通してアートとなる。
  • 足元にあるモノを拾い集める。→再編集。
  • 地域の歴史・文化から、何を発信できるか?
  • ありものの展示を持ってきて展示会にするのは安易だが、それよりも自分たちで(そこに居る自分たちにしか作れない)展覧会を作り上げることの価値。
  • 異業種の連携。(新たに仕事を増やすのではなく)日々の仕事でいっぱいいっぱいの現場が、それぞれ(美術館・医療福祉)の現場でやっていることを持ち寄ることによって実現する。

取組自体の面白さを感じるとともに、それを支える館のスタンスに感嘆しました。あるいは学芸員さん個人のスタンスでもあるかもしれませんが、ベースに「坂本善三」という揺るがない価値があればこそ挑戦できるという自覚、自館のもつ価値への再評価・再解釈を恐れない信頼が、素晴らしいと思いました。

また、そこにあるものを「見るべき価値あるもの」として価値づけること自体がアートであるという視点は、まさに現代アート的な視点だと思いました。そこにあるモノをいかに編集して観る人の前に差し出すか、これぞキュレーターたる学芸員の存在意義・腕の見せ所ですね。

というわけで、展示・取り組み内容そのものはもちろん、その背景にある取組姿勢に大きく感動した第3回講座でした。次回も楽しみです♪

映画『恋におちたシェイクスピア』-午前10時の映画祭を観て参りました。

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映画『恋におちたシェイクスピア』-午前10時の映画祭を観て参りました。

2022年の目標「月に1本は(映画館で)映画を観る!」。この11月は、月初に『アムステルダム』を観て参りましたので、二本目となりました。

『恋におちたシェイクスピア』良かったです!当初喜劇になる予定であった『ロミオとジュリエット』(最初はタイトルも違いましたが)の稽古がはじまり、ストーリーが当初予定から外れながら悲劇へと変わってゆき、演出が出来上がっていく過程の、出演者、劇場関係者の空気感の変化がたまらなく良かったです。そして、演劇を待ちわびる市井の人々の期待、熱狂。セリフのなかに名言もたくさん出て参りましたが、映画を観終わったら忘却の彼方です。

シェイクスピアの人となりについての本などはまったく読んだことが無く、果たして本当にこの映画のような感じの人だったのかはわかりません。真偽は別として、その魅力を(ダメダメぶりも)たっぷり堪能できる映画でした。久しぶりに本棚からシェイクスピアを引っ張り出して読もうかな、という気持ちになっています。

午前10時の映画祭は、8月に駆け込みで『レインマン』を観てきて、あれも見たいこれも見たい…となっていたところでしたが、ようやくの2本目鑑賞となりました。次は年明けに上映予定の『キャバレー』を観たいな、と企み中。

選書ツアーで選んだ本が到着しました!

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選書ツアーで選んだ本が到着しました!

カメリアステージ図書館の選書ツアーに参加したのは、9月のことでした。

12月頃にどの本を買い入れるか決定すると思います、という司書さんのお話でしたが、ずいぶん早くご連絡をいただくことが出来ました。今年度は1人当たり2冊しか入れることが出来ませんでした、と、電話口で申し訳なさそうにおっしゃいましたが、いえいえ、1冊でも自分が選んだ本が図書館に入るというのは、ありがたく嬉しいことです。

選書ツアーから3カ月近く経つと、自分がどのような本を選んだものか、すっかり忘れていました。今回わたしのセレクトから、図書館に入れていただけるのは上の写真の二冊。

イギリス王室1000年の歴史 新装版(株式会社カンゼン)指昭博著

『原郷の森』(文藝春秋)横尾忠則著

『イギリス王室1000年の歴史』は、写真や図(地図・年表・家系図など)が豊富で、読みやすくまとめられています。2021年発行なので、本書内ではまだエリザベス女王であり、チャールズ王太子ですが、英国を通して近現代を俯瞰するのにぴったりです。

もう一冊は、小説の形をとった、横尾忠則の芸術論。520ページの大作です。選書ツアーに参加した時期、わたしがちょうど横尾忠則の記事を執筆していたために目に留まったのですね。イラストレーター、画家、そして小説家として活躍する氏の、芸術観を垣間見ることが出来るはずです。

二冊とも、読みこむのはこれから。一人でも多くの方に図書館で手に取っていただけるよう、しっかり読んで、ポップを作ります^^

読書『「幸せの列車」に乗せられた少年』(河出書房新社)ヴィオラ・アルドーネ著/関口英子 訳

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読書『「幸せの列車」に乗せられた少年』(河出書房新社)ヴィオラ・アルドーネ著/関口英子 訳

読書記録が続きます。記録に付けていないものも含めて、このところ隙間時間にやたらと読書が進むのは、頭を使う仕事からの反動と言いましょうか、逃避と言いましょうか。読んでいるのがすべて小説の世界であることに気づけば、リラックスを求めて本を読んでいることがわかります。昨日はフランス、今日はイタリアの著者による物語です。

さて『「幸せの列車」に乗せられた少年』。第二次世界大戦後のイタリアで実際に行われていたという、南部の困窮家庭の子を北部の裕福な家庭へと一時的・避難的に連れていく活動。その子どもたちを乗せる列車が「幸せの列車」と呼ばれていたのだそうです。史実をもとに創作された物語であり、実在した人物や組織の名前が、敬意をこめてそのまま使われていたりします。

とても考えさせられるお話でした。社会における政治の役割とは何か、その担い手は誰か、誰のための政治か。ファシズムか共産党かという時代のイタリアの、現代史の一側面です。著者は1974年生まれ。イタリアナポリ生まれで、ナポリにそのような歴史があったことを知り、書かなければと思ったようです。

主人公の少年の想い、彼が成人してから向き合う母への思い。「幸せの列車」によって救われた子どもたちがいたことは、紛れもなく尊いことでありながら、すべてのケースにおいて良い事業であったとひとくくりにはできない現実の複雑さ。なにが正解かなんて誰にもわからず、そのなかでも自分の信じる活動に力を尽くすしかない、それぞれの善意。

「靴」についての記述がたびたび登場します。その靴はどんな靴なのか。足に合っているのか、自分のものではなく誰かのものなのか、履けば靴擦れができる靴なのか、ちょっと手を入れたら足にぴったり合う靴なのか。靴が暗喩するものを、考えれば考えるほどに、切なくなるストーリーです。

読書『赤いモレスキンの女』(新潮社)アントワーヌ・ローラン著/吉田洋之訳

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読書『赤いモレスキンの女』(新潮社)アントワーヌ・ローラン著/吉田洋之訳

とても不思議な読後感でした。道端で拾ったハンドバッグの中身を見て、その持ち主を探し出そうとする主人公のストーリー。ふつうに考えたら、いやいや、交番に届けようよ!と言いたくなるところです。実際ストーリーのなかで主人公は交番に届けるのですが、忙しくて手続きをする暇がないから、一度持ち帰ってあらためて持ってきてくれ、という事態になるところから、「?」ではあります。持ち帰った主人公はそれを再度届けることなく、ハンドバッグの中身を手掛かりに、持ち主を探していく…という物語。

一歩間違えば、というか、十分にストーカー的な要素からスタートするのに、それが「これほどにも持ち主(=自分)のことを一生懸命に探してくれた人がいた」という感動にも似た結果をもたらすのですから、わからないものです。「大人のお伽噺」の評がついています。登場人物の生活や仕事など、メインストーリーを取り巻く環境はとても現実味がありながら、話の展開はたしかにおとぎ話的です。

最初は「?」と思った展開も、読んでいるうちに違和感がどんどん薄れ、ジ・エンドの頃にはすっかりお話のなかに入り込んでいました。本や書店が大切な鍵を握るモノ、場所として登場します。小説を書く人は、本や本屋さんや図書館が好きな人が多いのだろうな、と、今更ながらに思います。だからこそ、お話のなかで大切なモノ、場所として登場させる人が多いのかもしれない、と。

主人公に残された手がかりは、パトリック・モディアノのサイン本と香水瓶、クリーニング屋の伝票と、文章が綴られた赤い手帳でした。それらのモノを観察し、モノが語ることに耳を傾ける作業をつなぎ合わせて、持ち主に辿り着きます。読みながら、それぞれのモノが持つ雄弁さを思いました。

そういえば、少し前に読んだ桜木紫乃さんの『氷の轍』のなかにも、似たような描写がありました。そちらは殺人事件の捜査に行き詰まったときのアドバイスとして、遺留品をよく見ろ、そこにあるモノに必ず手掛かりがあるというような内容で、設定はまったく異なるのですが。

著者はパリ生まれ。道理で随所におしゃれな雰囲気が漂っていました。そしてなぜかわたしは読み終わるまで、訳者は女性だと思い込んでいました。訳者あとがきを読み終わって署名を見てはじめて男性だったのだと気がつき、驚きました。とてもやさしさを感じる素敵な日本語だったのです。同じ著者・訳者コンビの本がほかにも出ていましたので、ぜひ読んでみたいと思いました。

読書『切手デザイナーの仕事』(グラフィック者)間部香代著

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読書『切手デザイナーの仕事』(グラフィック者)間部香代著

子どもの頃の趣味に「切手集め」がありました。今もその名残の「切手帳」が3冊手元に残っています。小学校に上がる頃からだったと思います。自分宛てに届いた手紙の切手を切り抜くことからはじまり、家族宛てに来たものからも頂戴するようになり。わたしが子どもの頃はまだ手紙文化が残っていて、手紙のやり取りがなされていたからこそですね。

お小遣いをもらうようになると、使用済み切手ではなく、未使用の記念切手を求めて、切手を買うようになりました。少ないお小遣いのなかからの買い物ですから、1枚づつ。シートのものも、バラで少しづつ買っていました。たまにうちにいらっしゃるお客さまが「切手が好きって聞いたから」と、記念切手や珍しい海外の切手などをお土産に持ってきてくださることがあり、何よりうれしいプレゼントでした。いまだに手元に残っているものがあります。

というわけで、本書のタイトルを発見したら、手に取らないわけには参りません。「切手デザイナーっていう職業があるんだ!」という驚きとともに、ページを開きました。日本郵便の社員で、現在8名いらっしゃるということで、それぞれのデザイナーさんへのインタビューをもとに、本書は構成されています。

まず興味があったのは、どういう経緯でその職に就くことになったのか。8人8様で面白いです。切手デザイナーという仕事に対する想いやスタンスも、それぞれ。そしてそれぞれが手がけた切手の写真が載っています。見たことあるもの、使ったことのあるもの、今まさに手元に持っているものがたくさんあり、テンションが上がりました。

わたしは相変わらず切手が好きで、記念切手を買うのですが(収集用ではなく、実用に)、好きなデザインとそうでないものとがあり、当たり前かもしれませんが、好きなものしか買いません。でも「誰がデザインした切手か」という視点は、これまで全くありませんでしたから、不思議です。デザイナーがいるという観点が抜けていたのですね。本書を読んで、自分が好きな切手をデザインをした方がどんな方なのか、少し知ることが出来たのは、嬉しいことでした。

現在わたしにとっての一番のお宝切手は、1981年に発行された「英国王室チャールズ皇太子ご成婚記念」切手です。チャールズ国王と、今は亡きダイアナ元妃のツーショット。このときは、頑張って2シート購入したのでした。当時、日本での販売価格がいくらだったかは覚えていませんが、切手の額面は14ペンスと25ペンスが1組になっています。

なんてことを思い出しつつ、久しぶりに切手帳を開きつつ、楽しんだ一冊でした。

読書『朗読ワークショップ』(アーツアンドクラフツ)青木裕子著

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『朗読ワークショップ』(アーツアンドクラフツ)青木裕子著

元NHKアナウンサーであり、退職後は朗読家として自ら「軽井沢朗読館」を設立し、軽井沢町立図書館顧問・名誉会長である青木裕子さんによる、朗読指南書です。上の写真は、その目次。ここを見ているだけでも、読んでみたい本、あらためて読みたい本が、いくつも上がってきます。

著者は元NHKアナウンサーですから、声を出して伝えることのプロ。その方が惹きこまれた「朗読」の魅力がストレートに伝わって参ります。朗読指南書と書きましたが、読後の印象としては、ノウハウ書というよりはエッセイといった方がぴったりくるような感じたいたしました。朗読の魅力が伝わってくるとともに、著者の人間的な魅力が伝わってきます。

本書はじめの約40ページで「基本」を学び、その後は「小説を朗読する」「詩を朗読する」「エッセイを朗読する」と、「実践」に誘われます。ノウハウ書っぽくはありませんが、ノウハウ的な記述ももちろんたくさんあり、「下読みでのチェック作業」「読み聞かせと朗読の違いは」「読み間違い回避対策とは」などは、特に具体的に役に立つだろうと思えました。

ただ、本書を読んでなにより良かったと思えたのは、「まず声を出して読んでみよう」と思えたこと。図書館が主催する音読の研修を受けに行こうと思いながら、なかなか機会を得られずにおりましたが、本書を指南書として、自分一人でも「読み・録音し・修正していく」ことは出来そうです。

本書のなかでは、じっさいに青木裕子さんが読んだものがテキストベースで載っており、対応する音声がQRコードから聴くことができる仕組みになっています。素晴らしい。さっそくスマホを手に、隙間時間で朗読の練習です♪

アート×ウェルビーイング:認知症サポーターになりました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

アート×ウェルビーイング:認知症サポーターになりました。

アート・エデュケーターとして、博物館リンクワーカー人材養成講座で学ぶなかで、社会教育施設としての博物館学芸員が、地域での役割として福祉の現場とつながっていくのは、とても自然なことだと感じています。

福祉を専門的に学ぶには時間がかかるにしても、認知症サポーターになることは、誰もが無理なくできる第一歩。さっそく認知症サポーター養成講座を受講してまいりました。

講座の時間は約1時間半。短い時間のなかで、簡潔にわかりやすい説明がなされ、講座が終わる頃には、認知症への理解がすっかり上書きされました。わたしは4年間ほど、高齢者福祉施設を複数抱える社会福祉法人で人材育成の仕事をしていたことがあり、ある程度の理解しているつもりでした。が、10年以上のブランクのあいだに、認知症の解明も大きく進み、取り巻く環境も変わっています。それがわかったことが、まず大きな収穫でした。

今回の認知症関連イベントは、市内の大型ショッピングセンター内のホールで開催されました。市役所の高齢者サービス課、地域包括支援センター、地域の薬局、生活支援コーディネーター、福祉施設運営者など、さまざまな立場の方々が協力して運営なさっており、「リンクワーカー」の在り方を目の当たりにする機会にもなりました。

一番大切なのは「心のバリアフリー」=まずは自分の意識を変えることから。認知症サポーター(=地域で暮らす認知症の人とその家族の応援者)宣言をし、その意思表示である「オレンジリング」をいただきました。今日から認知症サポーターです。

映画『アムステルダム』を観てきました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

映画『アムステルダム』を観てきました。

つい先日『ダウントン・アビー』を観てきたと思ったら、それは先月の「映画の日」でしたので、もう一か月経ったということですね。上の写真は映画とは全く関係がありませんが、オランダ・アムステルダム空港で撮ったKLM機。

「歴史を変えた陰謀の“裏側”…ありえないけど、ほぼ実話」のコピーに引っ張られ、近代史の裏側を覗く気分、事件あるいはサスペンスを想定して映画に臨みました。が、観終わったときにはむしろ、普遍的な「友情・愛情の物語」であり「生き方」の物語だったと思いました。

映画のなかで「『必要』か、『選択』か」という問いかけが何度も出てきます。「必要」の結果ではなく、「選択」の結果であることが重要だというメッセージが、とても響きました。また正確な字幕は覚えていませんが「人生は愛と芸術にこそ意味がある」というニュアンスのセリフが登場します。これもまた金言。このセリフ通り、美しい衣装や美術も見応えがありました。そしてなにより、主役三人の存在感が美しかったです。

主役の三人のなかでは、マーゴット・ロビー演じるヴァレリーの美しさが眼福。そしてジョン・デヴィッド・ワシントンの「目」が、とても素敵でした。周りを固める俳優陣の顔ぶれが豪華ということでも話題のようです。個人的にはマイク・マイヤーズがMI6の諜報員として出ていたのが、ツボでした。