「海外ビジネススキルの学習と 実践による海外展開支援事業」で、学びと実践。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

「海外ビジネススキルの学習と 実践による海外展開支援事業」で、学びと実践。

いつも、そして長年お世話になっている福岡県の出先機関「福岡アジアビジネスセンター(以下、福岡ABC)」さんからの情報で、海外ビジネス人材を育成する講座に参加することに。BtoBを前提とした勉強会です。海外に気軽に出ることができない今だからこそ、少しでも海外ビジネスの地力を補っておきたいと考えていたところに、グッドタイミングのご案内をいただきました。

全6回の学習機会は、時節柄すべてオンラインです。9月30日にその1回目が終了しましたが、まずはウォーミングアップといった感じでしょうか、参加者の自己紹介からスタート。参加者はうちのような個人事業者から、福岡から全国進出・海外進出を果たしている地場企業さんまで、規模も業種もさまざまです。

こういう学習会の楽しみのひとつは、学習内容への興味は当然のこととして、参加している事業者がどのような取り組みをなさっているのか、参加者の方々との交流のなかに学びがあることです。その意味では、オンラインよりも対面の方がさらに良いのだろうな、と思いますが、こればかりは仕方がありませんね。今回も「おお!」というような企業さんの参加もあり、同じ場で学ぶ楽しみが一気に高まっています。

これから月1回の講座学習と、宿題で実践をこなしていく形での6か月間がはじまります。最終月の年明け2月までに、実際に成果を上げていくことを目指して、各自目標宣言しました。半年後、成果が実っているかどうか。楽しみつつ、頑張ってまいります^^

次の展覧会は「磁器作家 藤吉憲典の挑戦 古伊万里の変遷と未来 古典からアートへ」。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

次の展覧会は「磁器作家 藤吉憲典の挑戦 古伊万里の変遷と未来 古典からアートへ」。

先月「11月は福岡アジア美術館で展覧会。」と書いていましたが、早くも会期まであとひと月ちょっととなりました。

11月の福岡アジア美術館での展覧会は、初めての花祭窯の自主開催です。昨年の春、コロナ禍下の自粛生活がスタートし「先が見通し難くなった」ときに、「この先の飛躍に備えて、今自分たちのするべきこと」を突き詰めて考えました。その結果たどりついた結論が、「一度おさらいをする」こと。ちょうど来年は創業から25周年ということもあり、これまでの仕事を並べ直してみることにしたのでした。

「これまでの仕事」とは言っても、25年の間に作ったものはすでに販売されていて、ほとんど手元に残っていません。なので、これまでにつくったモノそのものを並べるのではなく、これまでにやってきたことを今やったらどうなるか?と、写し直すことで「おさらい」するものです。

チラシの第一弾は完成し、ポスター、展覧会冊子などの制作物を作りこんでいるところです。先日ブログにアップした「肥前磁器作家の仕事」を取り巻く仕事でもご紹介したように、ふだんからお世話になっているお取引先の方々にもご協力いただき、心強い味方が増えてきました。周りの人を巻き込んで仕事をするのは得意とは言えませんが、皆さんのおかげで、少しづつ形が見えてきているところです。

福岡アジア美術館のサイトでも、展覧会予告がスタートしました。「藤吉憲典の挑戦」を紹介するこの展覧会の開催もまた、わたしたちにとって、大きな挑戦のひとつです。頑張ります。下の画像は、告知用チラシ。クリックすると拡大版で見ることができます。

古伊万里の変遷と未来 古典からアートへ磁器作家藤吉憲典の挑戦
古伊万里の変遷と未来 古典からアートへ 磁器作家 藤吉憲典の挑戦

久しぶりに筑前琵琶鑑賞。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

久しぶりに筑前琵琶鑑賞。

週末は津屋崎千軒の秋の恒例イベント「音楽散歩」でした。気持ちの良い秋晴れ。ゆるやかな人出。のんびりとした音楽日和の一日でした。

演奏スケジュールを見て、聞きたい!と思っていたのが「筑前琵琶」。筑前琵琶の演奏を初めて聞いたのは、もう7-8年前でしょうか。博多でのお茶会の席でした。その深い音色はもちろん、着物姿で弾き語りをなさる女性の凛とした佇まいに、圧倒されたのでした。

今回、津屋崎千軒での音楽散歩に登場してくださったのは、筑前琵琶奏者の緒方蝶嘉(おがたちょうか)さん。2回あるステージのうち、2回目を拝見することができました。演目は古典の「曽根崎心中」。ちなみに1回目は「八百屋お七」と聞きました。琵琶の音色もさることながら、その声の美しさ、力強さに引き込まれました。時間にして30分足らずだったと思います。あっという間にその世界観を作ってしまう力に感嘆いたしました。

古典物語のしみじみとした世界に浸ったあとは、「黒田節」で景気づけ。筑前琵琶は福岡藩(黒田藩)との関りが深いということで、十八番というところでしょうか。合間の語りで、そうした歴史をちょっぴり垣間見ることができたのも、収穫でした。

会場は国登録有形文化財「藍の家」。その開け放した和室から外路地に向かっての演奏を、秋晴れの空の下で聞くという贅沢な時間を過ごしました。音楽散歩実行委員会の方々のご尽力に感謝いたします。

野山の草花に手伝ってもらう。

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野山の草花に手伝ってもらう。

朝一番、生けるのに良さそうなお花が庭に少なくて、近所の花農家さんがお花を出してくださる「お魚センター」に駆け込んだものの、こちらも切り花はほとんど出ておらず。ちょうどお花が少ない時期なのかもしれません。で、ダンナにボヤいてみたところ「花じゃなくても、山にいろいろあるよ」と。そうです。花が少ないときは、葉っぱや蔓や実に助けてもらいましょう。

ということで、こんな感じになりました。

大鉢に剣山を入れて、差し込んだだけ。葉っぱもほとんど落とさず、そのままです。

横から見るとこんな感じ。青や紫の実が美しい蔓草です。

野花は一日しか持たないものも多いので、一輪挿しで主役に。

高い位置に生けると、下からちょうど美しい実が見えます。

ご覧の通り、投げ込んだだけ、の風情です。野の草花は、それが「らしさ」につながるので、助かります。

「肥前磁器作家の仕事」を取り巻く仕事。

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「肥前磁器作家の仕事」を取り巻く仕事。

11月に開催する福岡アジア美術館での展覧会準備を進めています。藤吉憲典の仕事を並べ直す展覧会。すなわち肥前磁器(古伊万里)の歴史をおさらいし、今度の展開を考えていくものです。生業としてお世話になっている「肥前磁器」の歴史や仕事、やきもの(磁器)そのものへの感謝を伝える機会にもなれば、と全体の構成を考えています。

そのなかで 「『肥前磁器作家の仕事』を取り巻く仕事」を紹介したいよね、となったのは、自然な流れでした。いつもお世話になっている原材料やさんを中心に協力依頼。ふだん自分たちの仕事がどう使われて、どのように見られているのかを知る機会があまりないということで、皆さん喜んでご協力くださいました。

陶土やさん、釉薬やさん、呉須絵具やさん、赤絵具やさん、筆などの道具やさんなどなど。磁器作家の仕事のモトをご覧いただくコーナーを設けることで、ふだんギャラリーさんで開催していただく展覧会とは違ったアプローチを取り入れるのも、自主開催をする意味のひとつかな、と。準備しながら、どんどんワクワクしています^^

古伊万里の変遷と未来 古典からアートへ磁器作家藤吉憲典の挑戦

今週末10月2日、津屋崎千軒は音楽散歩。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

今週末10月2日、津屋崎千軒は音楽散歩。

「音楽散歩」は津屋崎千軒の秋の恒例イベントです。今年も規模縮小&すべて無料での開催。福岡県内も10月1日から緊急事態宣言が解除されるので、気分的にも晴れやかな音楽イベントになりそうです。

ステージは津屋崎千軒の中心、国登録有形文化財「藍の家」をはじめ、徒歩で1~3分以内で回ることのできる4か所(王丸屋、なごみ、旧糀谷)です。花祭窯からは「ちょっと観に行こうかな」でふらりと寄れるご近所。いずれも「外と内の中間」のような空間です。土間が広く風通しが良く、秋晴れの日にはとっても気持ちが良いでしょう。文字通りお散歩しながら、音楽を楽しんでいただくことができます。

感染症対策で縮小されていて、演者は4組のみですが、「筑前琵琶」「ハーモニカ」「ピアノ弾き語り」「アフリカン」とバラエティに富んだ顔ぶれ。気軽に楽しく、身近に音楽があることを体感できる秋の一日。わたしもご近所の恩恵にあやかり、のんびりと楽しみたいと思います^^

「音楽散歩」についてのお問い合わせは、藍の家(TEL0940-52-0605)へどうぞ♪

読書『文豪たちの住宅事情』(笠間書院)田村景子編著

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読書『文豪たちの住宅事情』(笠間書院)田村景子編著

「文豪」という単語を久しぶりに見たように思いました。ところが巷では、2012年あたりから漫画をスタートとして、ゲーム、書籍と「文豪ブーム」が起こっていたというのです。文豪ブーム。まったく知りませんでしたが、面白い流れだなぁと思います。

文豪と家との関りに興味が湧くのは、一読者としては「あの名作はそんな場所で生まれたのね」との思いから。文豪の書斎を再現した展示が博物館などで見られるのも、そういう想いを持つ人が少なくないからなのでしょう。

本書のタイトルは「住宅事情」となっていて、その考察は「家」という空間にとどまりません。転居の背景、地理的な情報、そして外観や間取りといった家そのものと、まさに「住宅事情」をとりまくお話になっています。

上の写真は本書『文豪たちの住宅事情』の目次ページの一部。ご覧になってわかる通り、まさに文豪の名前がずらりと並んでいます。総勢30名。どこから読んでも面白そうで、ついつい気になる文豪から読もうとしてしまいそうですが、ここはあえて順番通りに読んでみました。文豪一人当たりの文章量は10ページ前後でしたので、読みやすいです。

読み終わって、これまでに持っていたイメージが変わった文豪が数名。それぞれの文豪のイメージは、小説や有名なエピソードや写真を通して頭の中に勝手に作り上げられていましたが、本書で「住宅事情」を知ることで、意外な面を垣間見ることにもなりました。

なぜ今、文豪なのか。「はじめに」に編著者の田村景子さんが書いている論拠に、考えさせられました。いわく「自らが投げ入れられた未知の状況に表現を与えたい、与えなければいられないという切実な欲求」「わたしたちが表現したくとも容易に表現できないことに、鮮烈な表現を与える「文豪」が渇望された」と。時代が文豪を求めているという考えは、決して大げさではないのかもしれません。

サメ!?では無かった。

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サメ!?では無かった。

ある日の海コース散歩でのこと。波打ち際に近い所を機嫌良く歩いていたら、前方に「ヒレ」らしき影。即座に頭をよぎったのは、この夏、近海でなんども騒がれた「シュモクザメの群れが出現」のニュースでした。

ここから先は、写真をクリックして大きくすると、わかりやすいと思います(笑)

それにしても、手を伸ばせば届きそうな浅瀬です。ヒレが小さいこともあって「サメの赤ちゃん!?」と、しばらくは「サメ」から離れられなかったのですが、近づいてみると、背びれと思い込んでいたものは、尾っぽの上半分が海面の上に出ていたもの。スズキらしき魚であることがわかりました。

それにしても、この浅瀬にスズキ。サイズは30cmを超えていそうです。津屋崎浜には、ときどきいろいろな魚が打ち上がっているのですが、「今まさに、打ち上がってしまうかもしれない状態」に出会ったのは初めてです。とりあえず、海岸線沿い、波と平行に泳ぐスズキに伴走(走っていませんが)しつつ、スマホで撮りました。

海の深さは足首まであるかどうかというほど。必死に泳ぐ動きから、だいぶ弱ってきている感じもします。ちょっと海に入れば捕獲できたかもしれませんが、向きを90℃変えたら海に戻れるのになぁ、と思いつつ、見守りました。

何メートル一緒に歩いたでしょうか。河口と交わる場所に近づいてきました。ここは少し深くなっています。ここまで来たら、海に戻れるかもよ!と思っていましたら、じわじわと角度を変えて波に対して垂直に。この格好になったらもう大丈夫です。沖に向かって泳いでいく姿を安心して見送りました。

というわけで、ウォーキングどころではないお散歩となりましたが、なんだかとても満ち足りた気持ちになった夕方でした。

映画『永遠の門 ゴッホの見た未来』を見た。

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映画『永遠の門 ゴッホの見た未来』を見た。

図書館で偶然見つけてDVD鑑賞。ここ数年、近代絵画の画家にスポットを当てた映画がよく作られているなぁ…と思っていました。「観に行きたい!」と思いつつ、ひとつも映画館で見るに至らず上映期間が終わる、ということが続いていたので、図書館での出会いはラッキーでした。

が、見始めて数分で「やっぱり映画館で見るべきものだった」との想いでいっぱいになりました。風景はもちろん、一つ一つのシーンがとても美しかったのです。自然の景色だけでなく、街の様子、室内の様子など、ゴッホの遺した絵画に登場する場所が、いくつも忠実に再現されていて、大きいな画面で没入して観たかったなぁ、と。

なんといってもゴッホを演じたウィレム・デフォーが秀逸でした。わたしにとっては、映画スパイダーマンの「親友のお父さん=ゴブリン」のイメージが一番強かった俳優さんですが、ゴッホ(の自画像)にそっくりでびっくり。ゴッホは自画像をたくさん残していますので、わたしたちはその自画像を通してゴッホのビジュアルイメージを持っていますが、そのイメージを全く裏切りませんでした。

弟テオとの関係性、ゴーギャンとの関係性。どちらも分かりやすく描かれていたと思います。ゴッホと彼らとの「手紙」のやりとりを通して残っている史実があるので、リアリティをもって描くことができるのかもしれませんね。特にゴーギャンとの関係性については、切なさがひしひしと感じられました。この辺りのエピソードについては、アートエデュケーター宮本由紀さんの著書『メンタルに効く西洋美術』がとても参考になります。「メンタルマッチョなゴーギャン」「ハイリ-・センシティブ男子、ゴッホ」として巻頭エピソードを飾っています。

映画のラスト。ゴッホは自殺だというのが定説だと思っていましたが、諸説あるうちの「他殺説」をほのめかすラストでした。たしかに映画の通りであれば、やっと心の安定が少しづつ取り戻せるかもしれない環境にたどり着いたゴッホが自殺をするというのは、考えにくいかもしれないなぁ、と考えさせられました。

終盤のゴッホのセリフに、神様が彼を産み落とす時代を間違えた(早過ぎた)、というニュアンスのものがありました。それは、古今東西ゴッホを評価するすべての人の想いだったかもしれません。それをゴッホ自身に言わせることは、ゴッホが自分が評価されないことを悲観してはいなかったということにつながります。映画のなかだけでなく、ほんとうにそうだったらいいな、と思いました。

アートフェアアジア福岡2021を見て参りました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

アートフェアアジア福岡2021を見て参りました。

6回目となるアートフェアアジア福岡。昨年は中止になりましたので、2年ぶりの開催となりました。今年は初めて無料での開催です。会場も博多阪急に集約されました。平日を含み5日間の開催も、これまでの最長。時節柄、感染対策を考慮しての柔軟な変更だったのだと思います。その結果、いろんな方が足を運びやすくなったのではないでしょうか。

わたしも「これならお伺いできるかな」と考えた一人。博多阪急さんなら駅を降りてすぐだし、人込みを避けるべく平日午前中にお伺いしてまいりました。いつものように、まずはサッと一回り。「いいな」とアンテナに響く一角をみつけて、じっくり見ていたところ、親しげに近づいてくるお顔を発見。マスクをしているので、近くに来ないとどなたかわからずにいましたが、みぞえギャラリーの若き女性ギャラリストさんでした。

近況ご挨拶をして気が付けば、わたしが立ち止まっていたのは、みぞえギャラリーさんのブース。ブース名(ギャラリー名)を見ず、ひたすら作品だけを見ていたので、どこの出展かを意識していませんでしたが、「これがいい」と思う感覚が近いギャラリーさんであることを再確認しました。今回のアートフェアアジア福岡では、事務局として中心的役割を果たしておられます。

ずっと見ていた作品について、その作家さんについてのお話をタイミングよく伺うことができました。文字情報無しで気に入った作品をよく見た後に、背景情報を聴くことができると、作品の楽しみがさらに広がります。わたしはどちらかというと、鑑賞に文字情報は必要ないと考える方なのですが、じっくり鑑賞した後に情報を加えていくことで、鑑賞が深まるのもまたひとつの楽しみ方です。

現代日本のアートシーンを垣間見ることのできる空間です。各ブースにはそれぞれギャラリストさんがおられますので、作品や作家さんについてのお話を聞くことができるのも、嬉しい機会です。博多阪急7Fイベントホール『ミューズ』と8F催場にて、9月26日(日)まで開催。

アートフェアアジア福岡2021