読書『スタンフォード大学 マインドフルネス教室』(講談社)

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『スタンフォード大学 マインドフルネス教室』(講談社)スティーヴン・マーフィー重松

「マインドフルネス」についてちょっと知識を仕入れる必要に迫られ、まずは図書館でキーワード「マインドフルネス」検索であがってきた本を、手あたり次第借りて参りました。極端なスピリチュアル系からがっつりビジネス系まで、たくさんあるだろうなと思ってはおりましたが、その予想を上回る多さ(笑)。現段階で読んでいるのは数冊ですが、そのなかでは、わたくし的には最もしっくりきた一冊です。

マインドフルネスという単語は、なんとなく「瞑想」とか「禅」とか「ヨガ」とか「スティーブ・ジョブス」とか「グーグル」とかと結びついてイメージしていた程度で、ちゃんと本を読んだのは初めてでした。本を読む(頭で考える)よりも、実践したほうが、体感による理解は早いだろうなと思いつつ。

本書は良い意味で特に斬新さや驚きを感じるものではありませんでしたが、マインドフルネスってやっぱりそういうことだったのね、と納得でき、自分のなかで解釈を深めることができるものでした。茶道と重なるものがたくさんあったのは、利休の茶道精神に加え、わたしが入門している南方流が、禅寺の茶道であることも大きいかもしれません。またエデュケーションの視点で見ると、対話型美術鑑賞の方法論と効用に通じるものが、とてもたくさんありました。

数ある「マインドフルネス本」のなかにおいて、分野的には、How to本というよりは考え方や本質を理解するための本です。が、章末ごとにエクササイズが載っていて、これが秀逸です。ほんの数行のエクササイズですが、これを実践することが、そのままマインドフルネスな状態を導いてくれることでしょう。わたしもまずは、ここからスタートしてみようと思います。