読書『「賛否両論」おせちの本 完全版』(KADOKAWA)

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『「賛否両論」おせちの本 完全版』(KADOKAWA)賛否両論 笠原将弘 著

このところ、My図書館・カメリアステージ図書館の「新刊棚」と「特集棚」に誘惑されることが増えてきました。先日は、特集棚。「さあ、借りよう!」と貸出カウンターに並んだその時に、カウンター横にある小さな特集コーナーが目に入ってくるレイアウトになっています。ここで「あ、これも」と、ついで買いならぬ「ついで借り」でまた1冊追加。まるでスーパーのレジ横にあるお菓子コーナーです。

さて、タイトルを見て「賛否両論あるおせちって、どんなものだろう?」と思いましたが、「賛否両論」は著者のお店のお名前でした(笑)。マスター(店主)の笠原さんは、テレビや雑誌にもよく登場なさる料理人さんだそうですね。

本書中にはおせちの定番献立プラスアルファのつくり方と、おいしそうな写真が載っています。おせちの本はずっと使っているものがありますが、たまに別の本を見てみるのもいいですね。何年も固定化されていたメニューを見直す機会になりますし、同じメニューでも「もっと作りやすい方法」「もっとおいしくなる方法」を発見する機会になります。

献立もさることながら、本書の中でいちばん「お!」と思ったのは、お重への盛り込み方法と、皿盛り方法の例が、とてもわかりやすく載っていたこと。わたしは、おせちの中身は出来合いを買ってきて、盛り付けを自分流に整えるだけでも、立派なお正月準備だと思うのです。あちらこちらの名店から取り寄せたお料理を、お気に入りのお重や大皿に盛りなおす。お正月はゆっくり休みたい、でもおせち気分も味わいたいという方に、おすすめの方法です。一番上の写真は、そんなおせちの盛り付けに重宝する、藤吉憲典のつくる小皿豆皿の数々。

読書『観光再生』(プレジデント社)

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読書『観光再生』(プレジデント社)村山慶輔 著

「観光」を軸としながら「地域とビジネス」を論じている本です。「地域の、そこに住んでいる人の暮らしを、より豊かにするために」というテーマが通底しています。「豊かに」にはもちろん、経済的な面だけでなく、文化的な面、自然・環境面など広義の豊かさが含まれています。サブタイトルは

「サステナブルな地域をつくる28のキーワード」。

サステナブル・ツーリズム/リジェネラティブ・トラベル/地域教育とシビックプライド/コミュニティ・ツーリズム/観光貢献度の可視化/量から質へ/BCPの策定/マイクロモビリティ/観光型MaaS/デジタルトランスフォーメーション/スマートツーリズム/バーチャルツーリズム/ライブコマース/AI・ロボット、非接触型機器の活用/アフターインスタ映え/食の多様化/アドベンチャー・ツーリズム/ロングステイヤー、ワーケーション/レスポンシブル・ツーリズム/高付加価値化/富裕層マーケット/ニューマーケットの開拓/リスク分散、事業の多様化/観光CRM/人材の確保・育成/サバティカル制度/ダイバーシティ/関係人口の創出

舌を噛みそうなカタカナだらけで、ついていけません(笑)最初から「サステナブル?」と思いましたが、SDG’sの「S(Sustainable)」ですね。「持続可能な」。わかりやすく日本語化してくれたら親切なのに…とも言っておられませんので、この機会に少しでも理解できるよう、赤ペンチェックしながら読みました。

それぞれのキーワードの中身がわかれば、自分の事業や生活(生き方)が、どのキーワードと結びついて、どのように地域に貢献できるのかへと、考えが向かいます。地域の人々が全体として豊かな気持ちで暮らせるために、自分にできることは何か。読んだ後に、いろいろな人と意見を交わしたくなる本です。

江副さん→中内さん→孫さん。

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江副さん→中内さん→孫さん。

プロ野球日本シリーズで、ホークスが四連覇。ホークスがリーグ優勝、クライマックスシリーズ制覇、日本シリーズ制覇と勝ちを重ねるたびに、楽しみにしているシーンがあります。それは、球団オーナーの孫さんが会長の王さんと一緒に、ほんとうに嬉しそうにグラウンドで選手やスタッフをねぎらう姿。

孫さんは、グラウンドで選手たちに胴上げをされた、日本プロ野球界初のオーナーだったのではないかと思います。まるで子どものように笑顔でグラウンドに飛び出して喜ぶ孫さんの姿をテレビで初めて見たとき、旧ダイエーホークスがソフトバンクに託されたことを、ほんとうに良かったと思ったのでした。四連覇の円陣万歳をテレビで見ながら、その時の気持ちがあらためて蘇り、温かい気持ちになりました。

話はさかのぼって20数年前のこと、江副さんがリクルートをダイエーの中内さんに委ねたというニュースが入ってきたのは、わたしがリクルートグループに新卒入社して2か月が過ぎたときでした。「なぜ、ダイエー!?」。近々あることだとは思っていても、唐突に、しかも全く業界の異なる中内さんに託されたというニュースに、キャリアの長い方ほど動揺していたのを思い出します。もともと離職率の高さでも知られていたリクルートですが、これをきっかけに退社した方はかなり多かったようです。

わたしは入社3年目で福岡に異動したとき、オフに入るダイエーホークスのサポートに、ほんのちょっぴりですが関わる機会に恵まれました。西武から秋山、工藤、石毛などが大量移籍してきた後で、小久保がプロ入り・新人賞獲得、という時代のことです。そのときほんの2-3時間ほどでしたが、ご一緒した王さんの人柄に触れ、わたしはずっとホークスを応援していこうと決めたのでした。

そしてダイエーからソフトバンクへ。「なぜ、ソフトバンク!?」このときも、新興のIT企業に球団を持たせることに、反発している人たちがかなりたくさんいました。でも、わたしがこの時感じたのは、江副さんが中内功さんという人物への信頼でリクルートを託したように、今回もまた、孫正義さんという人物への信頼でホークスが託されるのだろうということでした。

このころには「なぜ江副さんが、中内さんに託したのか」と、それが最善の選択であったということを、末端の社員ながらもなんとなく勝手に理解していた部分がありました。当時よく言われていたのは(語弊を恐れずに言えば)「中内さんは、何もしなかった」のであり、それがリクルートのDNAを生かす最善の策であったということです。

ダイエーに、というよりは中内さんに。ソフトバンクに、というよりは孫さんに。大企業の経営決断においても、経営者同士の熱い思いこそが大きな実を結ぶのだと実感させられるリレーです。わたしにとってホークスの活躍は、その実感そのもの。来シーズンも応援します^^

「経営革新計画」を味方につける。

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「経営革新計画」を味方につける。

福岡県の公式サイトに、経営革新計画について

『環境の変化に対応し、経営を強化していくためには、「新たな取組み」がカギとなります!「新商品の開発」や「新たなサービスの提供方式の導入」など、「新たな取組み」を成功させるため「経営革新計画」を作成しましょう!!

と、熱く書いてあります。(https://www.pref.fukuoka.lg.jp/contents/keiei-kakushin-seidogaiyou.html 参照)

先月のこと、用事で伺った商工会でおしゃべりのさなか、いつもお世話になっている経営指導員さんから「藤吉さん、経営革新とりませんか?」と軽く声をかけていただきました。経営革新計画は福岡県に移転してきてから2回計画申請・承認されていて、そのたびに新しい取り組みをする際の指針になっていました。そういえば、前回の経営革新計画の計画期間が終了してからしばらく経っています。

今「経営革新」で検索すると、まず補助金がらみの情報が出てくることが多く、「経営革新→補助金ゲット」の流れが強調されているきらいがあります。でも、過去2回わたしが承認を得た経営革新計画では、そのおかげで補助金をとれたということも、融資がおりやすくなったということも、特にはありませんでした。というよりも、そこを目的にしていませんでした。

では、なぜ取り組むのか。事業者にとっての(わたしにとっての)一番の利点は、まさに福岡県が書いているとおり「新たな取組み」を成功させるための計画を、自分の頭をひねって考え、専門家と相談しながら練りあげ、実行可能なように整理立案することにあります。ふだんは自分たちだけで考えていることを、客観的な目を持った伴走者と一緒に考えていくことのできる機会なのです。

思いがけないお声がけでしたが、ちょうどコロナ禍を経て「展覧会が海外や都心部でできないときに備えてリスク分散」の重要性が頭をぐるぐるしていた時でしたので、なんともグッドタイミングでした。そうだ、経営革新という方法があったんだ!ということで即座に「やります!」とお返事。経営指導員さんに感謝です。

新規の取り組みについて、おおよそのイメージはすでに頭の中にあったので、あとはそれを書類に落とし込み、ブラッシュアップし、数字目標に表し、その根拠となる行動指針を計画していくだけ。「だけ」と書きましたが、その作業こそが重要で、にもかかわらず「そのために腰を据えて考える時間をとる」のが日々の業務の中では後回しになりがちです。「経営革新計画を申請する」を目標に置くことで、経営指導員さんとの約束事項になるため、その時間をしっかりとることができます。「緊急ではないけれど、重要なこと」のために時間を確保するには、自分以外の第三者を巻き込むのが一番(笑)

無事11月のうちに計画がまとまり、来年度に向かってスタートダッシュの準備ができました。

花祭窯的海外発送チェックリスト。

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花祭窯的海外発送チェックリスト。

「クリスマスプレゼント用なので、間に合うようにお願い!」というロンドンへの荷造り中です。インボイス作成の際にひとつひとつの重量記載が必要であったり、発送伝票以外に必要な書類があったりと、国内への発送と比べてより細かい準備が必要なので、何度やっても緊張します。早めに取り掛かったつもりが、集荷ギリギリまでバタバタ…の繰り返し。そういえば以前にも、こんな記事をブログにアップした記憶があります(笑)

それでも、梱包材の準備・インボイス作成・集荷依頼・発送後のトラッキングなど、ほとんどの手配がオンラインで完結することを考えると、とても便利な時代だと思います。花祭窯では、ビジネスでの発送はFedExを中心に、たまにDHLを使っていますが、両社とも数年前と比較しても日本語ウェブサイトがわかりやすくなってきています。コールセンター対応も充実してきましたので、わからないところは即電話。親切に教えていただけるので安心です。

ちなみに個人向けの発送は、日本郵政のEMSを使っていましたが、コロナ禍以来使い勝手がいまひとつです。海外発送をしている友人に聞いてみても同様でした。各国の最初のロックダウン以降、配達できないエリア・期間が広範にわたったことと、配送状況などの情報開示が遅く「今、ここに送ることができるか」の判断がしにくかったのが、EMSの難点でした。そんなわけで個人向けには、多少配送料は高くなりますが、DHLの方が安心してお任せできる状態になっていると感じます。

ともあれ、海外から作品を求められることの嬉しさと、大切な作品の海外発送を安心してお任せできることのできるありがたさ。今回の便がおそらく今年の海外発送は最終便。ミスの無いよう、チェックリストを確認しながら手配です。

以下、花祭的海外発送チェックリスト。


  • 桐箱準備
  • 梱包材(ボックス・エンベロープ)準備
  • リスト作成
  • 個別重量チェック
  • 全体重量チェック
  • インボイス作成
  • 免税書類作成
  • 見積確認
  • 梱包完了・伝票貼付
  • 集荷依頼
  • トラッキング

ももふくさんでの藤吉憲典展2020。

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ももふくさんでの藤吉憲典展2020。

11月21日(土)初日を迎えた、町田ももふくさんでの藤吉憲典展は、本日が中日、折り返し地点です。

町田ももふく 藤吉憲典展2020

藤吉憲典展(磁)
2020.11.21(土)‐11.27(金)12時-18時(最終日は17時まで)
ももふく 町田市原町田2-10-14#101 TEL042-727-7607

初日から二日目と作家・藤吉憲典が在廊してまいりました。東京都内もコロナの感染者数が増えてきたところでしたので、対策に注意を払っての出張準備。「連休とはいえ皆さん外出は控えるかもしれないね」と話しつつ、ギャラリーオーナーの田辺さんにご挨拶するだけでもよいのだからと、予定通り上京することに。

ふたを開けてみれば、ありがたいことに初日も二日目も、たくさんの方がいらしてくださったとのこと。作家のいる二日間とも顔を出してくださった方もありました。日ごろからのももふくさんのお店のありようが、お客様からの揺るぎない信頼につながっているのですね。おかげさまでたくさんご挨拶ができたと、作家も喜んでおりました。お客さまに直接お会いしてお話できる機会があるのは、作り手にとって大きなモチベーションになります。

昨今は、各ギャラリーさんがウェブ上での展覧会や販売も力を入れておられます。ももふくさんは、ギャラリーさんのオンラインショップ運営としては、先駆け的な存在。個展のあとにはオンラインでご覧いただける器も出てくると思います。でもやはり、できることならば実物を手にとってご覧いただきたいもの。実際に手に取ることで伝わるものは、とても多いです。

蕎麦猪口、飯碗、マグカップなどふだん使いのものを中心に、残りの数がだいぶ少なくなっているようですが、まだ楽しんでいただけると思います。お正月に向けたハレの器もございます。「家時間」を豊かにする器、たくさんお届けしています。お近くの方は、ぜひ足を運んでいただけると嬉しいです^^

藤吉憲典展(磁)
2020.11.21(土)‐11.27(金)12時-18時(最終日は17時まで)
ももふく 町田市原町田2-10-14#101 TEL042-727-7607

英語学習について考えた。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

英語学習について考えた。

「海外アート市場に進出する!」と決めて、英会話教室通いをスタートして6-7年ほどになると思います。週1回のネイティブクラス。おかげさまで、口から英語が出やすくなりました。けれども「上達した」というよりは、「英語度胸がついた」というのが実感です。ふだんの生活の中で英語を話すチャンスがあれば、積極的に口を開くようになりました。それはそれで、大きな成果。

でもやっぱり、英語学習を再開して6-7年経つのだから、もう少しスムーズにしゃべれるようになってもいいよな、とも思います。学習を続けている期間ではなく、実学習時間とその方法が問われるよなぁ、と反省。そんなわけで、週末はあらためて英語学習について考えつつ本を乱読していました。

その結果出した個人的まとめが、5つ。

  • 英語で三行日記。
  • 英語誌定期購読。
  • 映像+シャドウイング。
  • まずは音から。
  • BBC。

を導きだすのに役立った参考書籍・ウェブサイトなどは以下の通り

海外渡航が難しくなり、今まで以上に「ロンドン行きたい!」の思いが募っています。次回渡英時には、今より少しでも英語が喋れるように頑張ります。

花祭窯の十一月の庭。

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花祭窯の十一月の庭。

ツワブキ

11月の庭で目を楽しませてくれたのは、ツワブキとサザンカです。

サザンカ

今年は梅雨の長雨に猛暑で、花にも野菜にも虫がたくさんついたと、ガーデナーのお友だちが教えてくれました。我が家のサザンカも例に違わず、8月下旬から9月にかけてチャドクガ(茶毒蛾)がついてしまいました。お茶の木によくつくことからこの名前がついているそうですが、椿やサザンカの害虫としても有名ですね。

チャドクガの駆除はしたものの、刺された時のことを考えると、ついつい「サザンカは毛虫がつくからなぁ…」と近寄りがたくなってしまうのも正直なところ。でも、季節が移って、こうして華やかな色を見ると、うちの庭にサザンカがあってよかった!と思うのですから、我ながら勝手なものです。

ツワブキの黄色も、サザンカのピンク色も、力を感じる鮮やかさ。日のあたる縁側でぼーっと眺める休日です。

読書『最後のダ・ヴィンチの真実』(集英社インターナショナル)

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『最後のダ・ヴィンチの真実』(集英社インターナショナル)ベン・ルイス著、上杉隼人訳

そういえば、少し前に読んだ鑑賞教育関連の本『知覚力を磨く 絵画を観察するように世界を見る技法』(ダイヤモンド社)の著者・神田房枝さんの肩書は、ダヴィンチ研究所ディレクターでした。本書『最後のダ・ヴィンチの真実-510億円の「傑作」に群がった欲望-』は、偶然図書館の新刊棚で見つけたもの。このところ、思いがけずダ・ヴィンチづいています。ダヴィンチに関する本はフィクション・ノンフィクションともにたくさんありますが、あらためて、世界中にダ・ヴィンチ研究者がたくさんいることを思いました。

表紙裏に書かれた「13万円で買われた絵は、なぜ12年で510億円になったのか」のフレーズが、この本を物語っています。最初に「本書はノンフィクションであるが、ミステリー小説のように楽しめるので」と書いてある通りの本です。アート関係者としては、発見された名もない絵が「傑作」として認定されるまでの過程がとても興味深く、ドキドキしながら読みました。

作者も来歴もわからない美術品の中から、「眠れる美術品」を見出す才能は、まさに審美眼と呼ぶべきものでしょう。その才能はまた、美術史とその周辺の膨大な知識・教養に裏付けられたものであり、どれだけたくさんの美術品を見てきたかの結果でもあります。そのような審美眼を持つ「発見者」の存在は、本来美術の表舞台には出て来にくいだろうと思います。この本で一つのリアルな物語を見ることができたのは、わたしにとって貴重なことでした。

名もない絵が「傑作」として認定されるまでの過程を眺めるにつけ、「誰に発見され(見いだされ)、どこでどのように評価されるか」が、その作品と作者の行く末を決めるのは、古いものも新しいものも同じことだなぁと、つくづく感じました。署名が無いがゆえに名作と認定されず廉価で取引されるオールドピースの数々と、無名であるがゆえに評価の土俵に上がることさえできない現代アートの作品たち。

生まれても日の当たる場所に出ないままに忘れ去られていくアーティストや作品たちが、世の中にどれだけあるでしょう。古今東西、そういうことが繰り返されてきているのだと思うと、やっぱりまずは土俵に上げるための努力をしなければならないと痛切に感じます。美術史に残っていけるのは、ほんとうに、ほんの一握り。「いいものをつくれば、いつか日の目を見る」は、よほどのラッキーであって、「知られなければ、存在しないのと同じ」が実際だと、あらためて思いました。

Meet Me at Art コラージュ講座。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

Meet Me at Art コラージュ講座。

コラージュ講座のインストラクションをしてまいりました。今年は全国的に、オフラインでの各種講座の開催は様子を見ながらでしたので、Meet Me at Artとしても、美術教育のプログラムは焦らず安心して計画できるようになってから、と思っておりました。そんなわけで、久しぶりのインストラクション。

「美術的アプローチでのコラージュ」との出会いは、約2年半前。2018年度の「博物館マネジメント人材育成事業」の一環である連続講座「2025年問題に向けた高齢者の健康と博物館の役割」の第1回で「美術館でコラージュ療法」を学び、その魅力に惹かれました。アートセラピーとしてのコラージュを、美術的アプローチに重きを置くことによって、もっと気軽に誰でも実現できる創作体験として広めていく。その可能性に、ビビビッと来たのでした。

今回は、福津市の生涯学習の仕組み「郷育カレッジ」の講座のひとつとして開催したもの。多様なジャンルの講座を抱える郷育カレッジですが、美術系の講座はそれほど多くありません。コラージュも今年度が初めてでした。約1時間半の講座は、皆さんの意欲的な姿勢に支えられ、サクサクといい感じに進みました。

昨今のご時世を鑑み、グループワークによる意見交換「分かち合い」の時間は割愛することになり、それが少し残念でしたが、その分、自分自身の内面と向き合う時間をしっかりとることができればと思いつつ。後日、講座終了後のアンケートに書かれた感想をフィードバックしてもらったのですが、受講者の方々がその意を汲んでくださっていたことがわかり、ホッとしました。

いただいたご感想を要約すると…

  • 初めてやってみたけれど、新鮮だった。
  • 集中して一人静かな時間が持てた。
  • コラージュ制作を通じて、自分の好きなことに改めて気づくことができた。
  • 自分で考えを創作していく過程に、希少価値を感じた。
  • 今自分が表現したいことが明確に出て、面白かった。
  • やりだしたら、ついついはまり込んだ。
  • 空間で何かを表現したいという思いが出てきた。

などなど。

このように皆さんが感じてくださったことこそが、Meet Me at Artコラージュの面白さであり、目指しているところです。このようなご感想をいただけたということは、コラージュの深さや面白さを感じていただけたということ。ほんとうに嬉しかったです。久しぶりのインストラクションで、コラージュの可能性をますます感じました。