やっぱりここのケーキが好き。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

やっぱりここのケーキが好き。

美しいケーキを買って来ても、写真を撮ればよかった!と気づくのは、いつもお腹に入ったあと。仕方がないので、上の写真はケーキタイムに使ったお皿など。染錦チューリップ文(上)、染付唐草文(左)、染錦なずな文(右)、いずれも藤吉憲典作。5寸の丸皿は使い勝手がよくて、この3枚も食卓に頻繁に登場しています。

さてお気に入りのケーキ屋さん、このブログでもたびたび登場していますが、住宅街のなかにあります。車でうっかり通り過ぎてしまうくらい、コンパクトに住宅街に溶け込んでいます。パティシエのご主人と、接客担当の奥さまのお二人。店内はお客さんが二人も入れば身動きできなくなる広さ。先にお客さまがあるときは、次のお客さまは外で待つマナーが、コロナ禍になるずっと前から定着しています。

小さなショーケースは、いつも色とりどりのケーキでいっぱい。その奥に厨房が見えて、ご主人がケーキを作っている様子を拝見できるとともに、ときに会話を楽しむこともできます。新作お菓子のうんちくを、作っておられる方から直接伺うことができるのは、ここでケーキを選ぶときの楽しみのひとつ。作り手と買い手(食べ手)の距離をとても近く感じます。

フルーツを使った定番のタルト系がおいしくて、それらを目当てに足を運びます。わたしの一押しは、リンゴがおいしい「シブースト」。定番のケーキを決めていても、いつもなにかしら新作があって、それがまた美味しそうなので(実際おいしいので)、オーダーに迷います。今回は新作のなかから、レモンをたっぷり使った「シトロン」を。

選び終わると、「お待ちの間にどうぞ」とこれまた新作の「ミントクッキー」をひとついただきました。パンチの利いたミントの香りがクッキーにマッチ。おいしくいただいていると、奥でケーキのデコレーションをしていたご主人が、クッキーに使っているミントの葉っぱを裏のハーブ畑からとってきて「よかったら食べてみて」と。ミントの種類もいろいろあるようで、ご自身が納得する苗を探し育てたミントを使っておられるということでした。

以前は何人もの職人さんや店員さんを抱え、カフェスペースもあるケーキ屋さんとして腕を振るっておられたご主人。前のお店を閉めるときに「次は本当にやりたいことだけをするお店を作るので、お楽しみに」とおっしゃっていたのでした。自分の好きなことを仕事にする喜びと楽しさ。わたしたちと業種は全く違えども、共通するものを感じて嬉しくなるのです。