STEAM教育って?の続き。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

STEAM教育って?の続き。

「STEAM教育」なる単語が気になったのがつい先日。さっそく本や雑誌などから情報を集めています。実は、昨日ご紹介した絵本『アートのなかでかくれんぼ』シリーズも、表紙の端の方に「STEAM教育のAをのばす!」と書いてありました。A=Artですね。「SDGs(持続可能な開発目標)」もそうですが、時流に乗る言葉(概念)は、すぐにこのように便利に使われるのですね(笑)。

さて調べ始めてすぐに「あら」と思ったのが、「STEAM教育」が提唱され始める前にはに「STEM教育」であったらしいということ。STEM教育が提唱され始めた後に「Artも必要だよね」ということになったのでしょう。ということは、やはりオードリー・タン氏が著書『オードリー・タン デジタルとAIの未来を語る』で書いておられたように、今後は「+D」すなわちDesign(デザイン)の概念も加わるのでしょうね。上の写真は、その目次。

関連本を調べていて出てきた書籍のなかに、山口周さんの『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか? 経営における「アート」と「サイエンス」』(光文社新書)を発見。かの本は繰り返し読みましたので、なるほど概要がつかめたような気がします。『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?』では、「STEAM」のなかでもとくに「A」が強調されていましたが、2019年に福岡市美術館で開催された講演会でのお話を合わせて考えると、「アートとサイエンス」というつながりが少し見えてきました。

次の段階としては「実際にどのような教育を、どのように実践するのか」が気になります。これについては、雑誌AERA(2021年2月1日号)に特集記事を見つけました。日本国内で実践している高校(・中高一貫校)の事例なども載っていて、興味深い内容でした。以下備忘。


  • 思考の「言語化」
  • 「知る」と「創る」の循環
  • 身体性
  • 五感を使って
  • 面白いからやる
  • 他者と協働できるコミュニケーション能力
  • 教科横断
  • 研究者であれ
  • 当事者意識を持って課題解決に挑める人材
  • STEAMライブラリー事業
  • オープンイノベーション

雑誌AERA(2021年2月1日号)より


国内で関連書籍や実行組織がさらに充実してくるのは、今からなのだろうと思います。またこれもSDGs同様ですが、そのような言葉や概念が無い時代から、すでに実践されていることはたくさんあって、そういうヒト・コトにスポットライトが当たってくるのだろうな、と思います。