読書『預言者ノストラダムス 上・下』(集英社)藤本ひとみ

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『預言者ノストラダムス 上・下』(集英社)藤本ひとみ

一人で勝手に「藤本ひとみ祭り」継続中。約1か月ぶりの藤本ひとみさん。タイトルは「ノストラダムスの大予言」のノストラダムス。そういえば、ノストラダムスの名前は子どもの頃から知っているのに、「大予言」のイメージだけが独り歩きして、彼の生きた時代や地域については何も知らなかったことに思い至りました。

本書の舞台は16世紀フランス。ここまで『皇妃エリザベート』『王妃マリー・アントワネット<青春の光と影>』『王妃マリー・アントワネット<華やかな悲劇のすべて>』『アンジェリク』『ハプスブルグの宝剣』と17-18世紀ハプスブルグ家周りのストーリーが続いていましたので、それらより少し前の時代となります。読後にメディチ家、ハプスブルグ家の家系図と、ヨーロッパ地図を確認し、時代的地理的にどのあたりになるのかを確認。

さて『預言者ノストラダムス』、もちろんノストラダムスは登場し重要な役割を果たすのですが、ノストラダムスの物語というよりは、時の皇帝アンリ2世の皇妃カトリーヌ(前半でアンリ2世は亡くなるので、そこからは元皇妃)の物語でした。

国同士の争い、宮廷内での争いなど、藤本ひとみさんっぽいストーリー展開に引き込まれ、あっというまに読了。当時の宗教観(カトリックとプロテスタント)、占星術・占星術師の位置づけが、物語により深く織り込まれていたのが、既読のものと異なっていると感じました。

占星術師や預言者(予言者)の、当時の政治における役割が垣間見えました。彼らを使う側の思惑だけでなく、使われる側の思惑も当然ながらあることに、あらためて思い至り。手厚く重用されることと異端視されることが紙一重の立ち位置にあって、いかに自らの立場・命を守っていくか。例えば「預言」と「予言」は違い、その違いはとても大きいのだということも、本書内のノストラダムスのセリフによってわかりました。ノストラダムスをもっと中心に据えた物語もぜひ読んでみたいと思いました。もちろん著者は藤本ひとみさんで。

↓ちなみにアマゾンではすでに中古本のみの扱いでした。

上下巻、合わせて約700ページです^^