読書『書籍修繕という仕事』(原書房)ジョエン 著/牧野美加 訳

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『書籍修繕という仕事』(原書房)ジョエン 著/牧野美加 訳

韓国ソウル市内で「ジョエン書籍修繕作業室」を営む書籍修繕家・ジョエンさんによるエッセー。エッセーというよりは、著者の書籍修繕の記録であり、書籍修繕という技術・仕事を紹介する本であり。なによりも、書籍修繕という仕事に対する著者の誇りと愛情と、魅力がバンバン伝わってくる本でした。

プロローグに「この本を読んで、皆さんの心の中に、修繕してこれからも大切にしたいと思う本が一冊くらいは思い浮かびますように。」と書いてありました。本書を読み終わってわたしが最初にしたことは、まさにその「修繕に出す候補の本」を本棚から引っ張り出すことでした。書籍修繕をしてくれる人があるのかどうかも分からないまま、ですが。

そしてまた著者は「「将来なりたいもの」を聞かれて書籍修繕家と答える子どもが出てきますように。」とも書いています。わたしはあいにくもう大人ですが、もし子どものときに、この職業の存在を知っていたら、なりたい仕事のひとつに上げていたかも、と思いました。本が好きで手先の器用な子がいたら、ぜひおすすめしたい仕事だと思いました。

ジョエンさんは韓国の美術大学で純粋美術とグラフィックを学んだあと、アメリカの大学院に進学してブックアートと製紙を専攻し、専攻内容をより早く深く理解するためにはじめた「書籍保存研究室」でのアルバイトで書籍修繕の技術を身に付けています。それが天職となっているのですから、面白いものですね。

書籍文化がどんどん廃れているとされる昨今の出版界の状況と反比例して、紙の本が遺してくれる価値の大きさがどんどん大きくなることを予感させる本でした。

『書籍修繕という仕事』(原書房)ジョエン 著/牧野美加 訳

藤吉憲典の書画、本格的にスタート。

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藤吉憲典の書画、本格的にスタート。

ブログ記事を検索してみたら、「書画陶芸」と言い出したのが、ちょうど約1年前だったことが判明。今年から本格的に、「書画家・藤吉憲典」がスタートします。先日アップした、額縁屋さんでのあれこれも、すべてここからつながる仕事。

そもそもはお父さんが書家でしたので、藤吉憲典は幼少期から書道のスパルタ教育を受けています。本来は左利きですが、ペンと箸を持つ手は右利きに訓練されているのは、こうした環境によるところが大きいようです。筆を持つこと、筆で書くこと・描くことがあたりまえに身に付いていたことは、磁器作家としての絵付のスキルにいかんなく発揮されてきました。

同じ空間内で藤吉憲典の書画作品と磁器作品を見ていると、書画のモノクローム(白と黒)の世界と、染付のブルー&ホワイト(青と白)の世界とは、表現における共通点がとても多いことに気がつきます。「余白」を生かすデザインセンスとバランス感覚は、書画と染付の両方において磨かれてきたものだとわかります。

そんなふうに見ていくと、藤吉憲典の作品世界における「書画陶芸」は、実はずっと前から想定されていて、ごく自然な流れであったのだという感じがします。あたりまえに生活のなかにあった書画が、作品として昇華される機が熟したということなのだと思います。書画家・藤吉憲典にも、ぜひご期待ください。

額縁屋さんで、あーだこーだと。

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額縁屋さんで、あーだこーだと。

昨日は博多の額縁屋さんへ。今年から藤吉憲典の書画作品を本格的に売り出すにあたり、自分自身が、飾ったときのイメージをいろいろと試しておかなければ、お客さまへのご提案もできないよね、というところで、花祭窯の展示スペースに飾る書画を額装する第一弾です。

お手伝いいただくのは、額装も表装も手掛ける老舗の額縁屋さん。前に藤吉憲典の陶板レリーフの額装もしていただきました。今回「書というか水墨画だけれども、あえて表装ではなく額装で」の意図を伝えたところ、いろいろなご提案で助けて頂きました。

毎回そうなのですが、額縁屋さんに行くと、まずその「縁=フレーム」のサンプルの多さに圧倒され、軽くパニック状態になります。今回は「どこに飾るか」を決めたうえでの相談でしたので、飾る場所がどんな場所であるか、から考えをまとめていきました。額縁屋さんからは「その場所にある『素材』」「その場所にある『色』」を細かく聞かれ、そのうえに、どんなイメージにしたいかという方向性を載せていく、という手順です。

フレームの候補を数点に絞り込んだうえで、作品周りのライナー(あるいはマット)と呼ばれる部分の候補を合わせていきました。紙にするか、布にするか、そのなかでどのような素材・色を選ぶか。まだまだ額縁初心者のわたしとしては、目の前で合わせて、自分の目で見てみないことには、どのように仕上がるかのイメージがわきません。そして実際のところ、そのように合わせてみて初めて、ガラッと雰囲気が変わることに驚かされます。一度却下したフレームをもう一度引っ張り出して合わせてみたりもしながら、いろいろと試しました。

下の3つはある程度方向性が決まったあとの組み合わせイメージのテスト。ここにたどり着くまでに1時間半かかりました。

藤吉憲典の書画

藤吉憲典の書画

藤吉憲典の書画

スタッフの方がいろいろと素材を出してきては、目の前で組み合わせて見せてくださるのですが、一緒に面白がってくださっているのが伝わってきたので、助かりました。結局この場では決定に至らず、いくつかの候補を頭と写真に残し、一度持ち帰ることに。スタッフさんが「たくさん見過ぎて、たぶん頭のなかがごちゃごちゃしていると思います。ここで決めてしまうより、一度額縁から離れたほうが決めやすいかもしれませんよ」と、アドバイスをくださいました。

その言葉通り、額縁屋さんを出てしばらく歩いていたら、どれにすべきかが自分のなかでスーッと降りてきました。帰宅して、実際に飾る場所を再度確認して、確信を持つことも出来ました。「一度離れた方が決めやすいかも」とは、さすがプロですね。長時間お付き合いいただいたうえに、心遣いのアドバイスまでいただき、感謝感謝です。仕上がりは、ゴールデンウィーク頃にはご紹介できるのではないかと思います。とても楽しみです。

電車でコトコト1時間の贅沢。

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電車でコトコト1時間の贅沢。

ここ数年の楽しみになっている、小倉鍛冶町・実南(みなみ)さんでのお食事。藤吉憲典の器を使ってくださっている料理人さんのところに食事をしに行くのは、この仕事をしている自分たちへのたまのご褒美であり、大きな楽しみです。

JR鹿児島本線で、最寄りの福間駅から門司港方面へ約1時間。まだ暗くなる前の小倉駅前はたくさんの人でにぎわっていて、昨年の静かさとは打って変わり、活気がありました。完全予約制の実南さんも、だんだんと予約が取りにくくなってきているようです。空きが数か月後になってしまいそうななか、なんとか3月中に伺うことが出来ました。

カウンター5席、狭いながらも徹底的に無駄がそぎ落とされた空間は、いつ行っても気持ちよいものです。今回は入ってすぐに掛花の木瓜が目に留まりました。立派な枝が、空間の邪魔にならないギリギリの広がりで力強く生けてありました。

カウンター越しに大将の仕事を拝見しながらのお食事は、毎度の楽しみ。どれだけ丁寧にお仕事をなさっているのか、目の前に見えるのですから、こんな贅沢はありません。旬の食材が次々に登場します。食材は、九州<福岡<北九州と、できるだけ近いもの、地のものをという気持ちが伝わってきます。派手さはありませんが、凛と美しく、しみじみと体に沁みる美味しさです。すべての御料理が、呼吸するようにお腹に入っていきます。

この春の初ものの筍に舌鼓。筍は個人的にも毎年たくさん採って食べますが、まったくの別物に感じられます。筍自体の違いや時期の違いもさることながら、下ごしらえの違いが大きいのだろうと思います。そういえば初めて伺ったときも、初ものの筍を、ここでいただいたのでした。

大将、おかみさんとのなにげない会話から学ぶことも多く、とても満たされた時間となりました。小倉鍛冶町・実南(みなみ)さん、親しい方との少人数でのお食事、静かに楽しむお食事に、おススメです。

久しぶりの久留米市美術館。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

久しぶりの久留米市美術館

お友だちからチケットを頂いたので、久留米市美術館で開催中の展覧会「リアル(写実)のゆくえ-現代の作家たち 生きること、写すこと」を見て参りました。

10年以上ぶりの久留米市美術館。いえ、前回行ったのは、まだ石橋美術館だったころでしたので、そう考えると初訪問です。石橋美術館であったころには存在した収蔵品の数々、特に久留米に縁のある日本の近現代画家の作品が、ほとんど東京のアルティゾン美術館(旧石橋美術館)に引っ越ししてしまったのは残念なことでしたが、2012年に建て替えられたという新しい館は、とても快適な展示空間=鑑賞空間となっていました。

さて展覧会「リアル(写実)のゆくえ-現代の作家たち 生きること、写すこと」。期待以上に面白かったです。まず佐藤洋二さんの「義手」「義足」シリーズに引きつけられました。必要から生まれ、発展した作品群は、これぞリアルでした。素材としてのシリコーンのすごさをまざまざと感じる作品でした。次にいいな、と思ったのは満田晴穂さんの「自在」シリーズ。昆虫を作る金工作家さんです。すべての関節が動くという緻密さは、以前から話には聞いていましたが、今回初めて実物を拝見。その造形のリアルさには昆虫への愛情がにじみ出ていて、眺めながらニヤニヤしてしまいました。

そんななか、わたくし的今回の一番の傑作は、漆器の若宮隆志さんの「曜変天目蒔絵椀」。ご存じやきものの世界では過剰な(笑)脚光を浴びている「曜変天目」ですが、それを漆で再現していました。そのユーモアといいましょうか、皮肉といいましょうか、美術工芸界への批判的な視点が伝わってきて、とても面白く拝見しました。もちろん、見た目の再現性も素晴らしかったです。わたしは、現代アートの求める「メッセージ性」が、言葉で説明しないと伝わらないものには、まったく魅力を感じないのですが、この「曜変天目蒔絵椀」は、言わんとすることが一目瞭然。こういう作品は大好きです。

上の写真の通り、小雨が降るあいにくのお天気ではありましたが、石橋文化センターの庭園では「春の花まつり」がちょうどスタートしたところで、満開の桜と咲きはじめのチューリップ、もうすぐお終いのツバキも楽しむことが出来ました。庭園をぐるりと一周すれば、すっかり華やかな気分に。市街地にこのようなオアシス的空間があるのは素晴らしいですね。

読書『TRANSIT』No.59(講談社MOOK)ユーフォリアファクトリー

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『TRANSIT』No.59(講談社MOOK)ユーフォリアファクトリー

毎年、雑誌を定期購読しています。定期的に、自分のそのときの興味とは関係なく届くもの(情報)があることは、凝り固まりがちな視野を広げるうえで有効である、というお話をどなたかの文章で知り、それからの習慣になっています。これまでに購読したものは、ナショナルジオグラフィック、婦人画報、イングリッシュジャーナル、プレジデント、フォーブスなどなど、ジャンルもいろいろ。購読期間も、1年ちょっきりでお終いにするものもあれば、面白くて2年以上続けるものとさまざま。情報源を散らばす意図があるので、今のところ最長でも3年です。

2023年の定期購読誌として選んだのが、年4回の発行の季刊誌『TRANSIT』。雑誌ですが「読書」と言ってよいのではないかというボリュームです。到着してまず驚いたのが、その紙質。表紙も中の紙も質感がとても良くて、めくるのが嬉しくなる手触りと、目にやさしい「ピカピカしていないカラー印刷」です。昨今、紙と印刷のコストを省く傾向が感じられる雑誌が多いなか、好感度高し!です。

ページを開けば、写真、文章、データ、並々ならぬ熱意が伝わってきます。「パラパラと読む」ことなどできません。実にさまざまな角度からの記事が並び、ガッツリ向き合って読むことを要求されます。これでもかと充実したコンテンツの数々は、この雑誌が保存版であることを示しています。最後の「編集後記」を読んで納得、海外情報記事によくある「現地ライター」による情報ではなく、制作スタッフの皆さんが実際に現地に足を運んでいるのですね。これは熱量が高くなるはずです。

3月15日発行の59号は東インド・バングラディシュ特集。これまでわたしの守備範囲にまったく無かったエリアでしたので、興味深さは倍増しました。本書を読んで「旅しに行きたいと思ったか」と問われれば、即答できないというのが正直なところです。リアルな東インド・バングラディシュが描かれていた(と感じた)からこそ、単純に「行ってみたい!」とはならなかったのだとも思います。でもその「混沌と神秘」の魅力は、バシバシと伝わってきました。

あともうひとつ、広告ページがもちろんありはしたのですが、それもまたスタイリッシュにまとめられていて、読んでいてまったく妨げを感じなかったのが素晴らしいと思いました。次回は6月で「メキシコ」。これまたとっても楽しみです。

読書『二都物語』(新潮文庫)チャールズ・ディケンズ著/加賀山卓朗訳

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読書『二都物語』(新潮文庫)チャールズ・ディケンズ著/加賀山卓朗訳

久しぶりのディケンズ、で『オリバー・ツイスト』を読んだのは今月初めのことでした。

つづいての「勝手に課題図書」指定であった『二都物語』を読了しました。

いやぁ、手強かったです。もともと上下2巻で出ていたものが1冊になった新潮文庫の新訳版。ディケンズの長編のなかでは短い方だと言われているそうですが、650ページを超えるボリュームで、しかも文学的表現の記述がてんこ盛り。独特の言い回しに、文字を追う目と頭がやっと慣れたのは、三分の一ほども読み進めた頃でした。本書が2014年刊行の新訳版であったことを考えると、その前に出ていたものは、もっと手強かったのだろうと思います。新訳版を出してくれた新潮文庫に感謝。

「ディケンズの代表作のひとつ」という以外には、まったく前情報を入れずに読書を開始しました。フランス革命(パリ市民革命)時代の話であること、「二都」がパリとロンドンを指し示すことをきちんと理解したのは、これもまた三分の一ほど読み進めた頃。そこから先は、これまでに読んできたフランス革命もの、藤本ひとみさんの『マリー・アントワネット』やら『アンジェリク』のイメージが背景に浮かんできて、読みやすくなってきました。「国王側」から描いたのが『マリー・アントワネット』、「国王ではないもの」の目線から描いたのが『アンジェリク』でしたが、『二都物語』では「市民革命」の「市民」が描かれています。

訳者あとがきによると、『二都物語』はディケンズの「ダーク」サイド全開の一篇ということですが、個人的には『クリスマス・キャロル』よりも『オリバー・ツイスト』よりも、読みごたえがありました。ラストは思いがけない展開となり、結末が見えない(想像するしかない)部分もありましたが、それもまた魅力的でした。今後また何度も読み返す本になりそうです。

『二都物語』(新潮文庫)チャールズ・ディケンズ著/加賀山卓朗訳

春ですね、人の動きが増えて参りました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

春ですね、人の動きが増えて参りました。

この春は、空港や駅での利用客がとっても増えているという話をよく耳にします。実際に使っていても、人が増えたなぁ、と実感。いろいろな制限が撤廃されてきたから、ということに加え、春は「動く」季節なのでしょうね。そういえば先日の東京出張の際には、卒業旅行と思しき若い方々の姿がたくさんありました。上の写真は我が家の春の楽しみハナモモ。例年よりも1週間以上開花が早いです。

ここ津屋崎の花祭窯にも、ここ1-2か月ビジネスのアポイントが増えてきたように思います。ふだんからそれほど来客が多い方ではありませんので、たまたま数件続いただけで、ずいぶん増えたような気がするのかもしれませんが。一般のお客さまよりも仕事関係でのご来店の方が多いのが、「動き出している!」という感じを後押しするのでしょうね。

春分は占星術的には1年のスタートとも言われています。その春分が過ぎて、これからまた新しいことがはじまる空気感が満ちているような気がします。なんにせよ、旧知の皆さん方、はじめましての方、ともに仕事を進めるなかで「花祭窯に話をしてみてはどうだろう」と思い浮かべてくださるのは、ありがたいことです。できること、できないこと、やること、やらないこと、もちろんありますが、いろいろな可能性を探っていけたら良いな、と思いつつ。

2023年の花祭窯のテーマは「表現の多角化」と「奥行きのある仕事」です。固定観念を取り払い、のびのびと仕事をしてまいりたいと思っています。

蕎麦猪口倶楽部、価格改定と商品ページメンテナンスのお知らせ。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

蕎麦猪口倶楽部、価格改定と商品ページメンテナンスのお知らせ。

花祭窯のオンラインショップ蕎麦猪口倶楽部では、3月22日から、価格改定とそれに伴うページ修正を行います。

オンラインショップ 花祭窯 蕎麦猪口倶楽部

修正が完了したページから、順次アップいたします。最終完了は4月上旬を予定しております。期間中、ご覧になれないページが多くなり、ご不便をおかけいたします。

詳細は下記の通りです。


  • 2023年3月22日より、蕎麦猪口の価格を改定いたします。
  • 併せて商品ページの修正作業を行います。その間、蕎麦猪口の商品ページを見ることが出来ない期間が発生いたします。
  • 4月上旬のページ修正完了を目指しております。
  • 既にご予約注文をいただいているお客さまにつきましては、価格改定前、ご予約を承りました時点での価格となりますので、ご安心ください。
  • ページ修正メンテナンス作業期間中も、お問い合せページは機能しております。ご質問などございましたら、遠慮なくお問い合せ下さいませ。
蕎麦猪口倶楽部へのお問い合せはこちらからどうぞ

何卒ご理解のほど、よろしくお願いいたします。

郷育カレッジ “ふくつ散歩” シリーズは、目玉講座。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

郷育カレッジ “ふくつ散歩” シリーズは、目玉講座。

小雨の土曜日、福津市の生涯学習「郷育カレッジ」 “ふくつ散歩”「神郷(じんごう)編」に参加して参りました。

年間100講座近くある講座のなかでも、福津市内の各小学校区それぞれの自治組織「郷(さと)づくり」が案内を担当してくださる「ふくつ散歩」シリーズは、人気講座です。最初はひとつのエリアからスタートしたお散歩講座も、今では8つの郷づくりすべてで講座を開催していただけるようになりました。いずれのエリアでも毎回定員を上回る応募があり、わたしもこの講座に参加(当選)したのは久しぶりでした。

さて当日、まずはこのエリアの特徴を座学で学びます。散歩マップや、カラー写真を盛り込んだ資料を準備してくださっていて、これから廻るコースの見どころを確認。ふくつ散歩シリーズの良いところは、なんといっても地元の方々が自らそのエリアの見どころをガイドしてくださること。シビックプライドが伝わってきます。

小雨降るなかスタート。千鳥伝説の祠、熊野神社、中川松太郎の碑などを途中の目的地とし、参加者の方々とおしゃべりしながら、おおよそ4kmを歩きました。出発は住宅地でしたが、山手の方に歩くとすぐに田園風景が広がり、とても気持ちの良いお散歩コースでした。

熊野神社のあたりは椿がきれいに咲いていました。小雨のなかでしたが光が射しこみ、神々しい雰囲気に。

ふくつ散歩 神興 椿

大漁桜と呼ばれる早咲きの桜並木は、1週間前が満開だったということで、葉桜ではありましたが、なかなか見応えがありました。

ふくつ散歩 神興 葉桜

足元の悪いなかではありましたが、お一人も脱落することなく、無事お散歩終了。

2023年度の郷育カレッジ講座でも、ふくつ散歩シリーズは目玉講座として開催予定です。現在カリキュラム作りも大詰め。福津市民の皆さん、ぜひ楽しみにしてくださいね。