こんにちは!ふじゆりです。
2014年冬より、ロンドンのギャラリーSladmore Contemporary で
藤吉憲典のつくるものを扱ってくださっています。
http://www.sladmorecontemporary.com/artists.php
「ロンドンの人たちはどんなものをお買い求めになるのですか」
最近よくいただく質問です。
これまで日本国内では、器・やきものを扱うギャラリー・専門店で、和食器を中心にご覧いただいておりますが、最近の個展では「器」の範疇から飛び出した装飾的な置きものをご覧いただく機会もある藤吉憲典。
これらのアートよりのものをメインで扱ってくださっているのが、ロンドンのSladmore Contemporaryです。
例えばサイの親子の蓋ものとか
サイの勇士の置きもの。
いずれも「これはどう使うんですか?」というご質問には非常にお返事しにくい面々です。
器=用途のあるもの、に対して、用途に関わらないもの=アート。
もちろんロンドンにも、和食器を好む方々や、器(テーブルウェア)を扱うギャラリーさんもありますが、
Sladmore Contemporary については、「現代アートの彫刻」を扱うギャラリーです。
ここでは藤吉憲典はさしづめ「セラミック」を素材とした「彫刻家」。
上のふたつのもの、一見「伝統工芸」とはかけ離れて見えるかもしれませんが
ロンドンのお客さまは、小さくて品の良いもの、つくりの丁寧さや細かい絵付けに
「日本的なもの、日本人ならではのセンスと技術」を感じてくださっているようです。
藤吉の現代アートは、肥前磁器の伝統技術・文化を基本に展開しており、
窯の独立前から数えたら、そのキャリアは25年を越えてきたので
あからさまに日本的な、伝統工芸的な表現を意図しなくても、自然とにじみ出るのかもしれません。
さりげなく描かれている伝統的な和文様、絵付けの色合いにも目がとまり、
こちらから先走って説明をしなくても、そのモノのカタチ・図柄から意味を見出してくださるんですね。
というわけで、現在ロンドンのお客さまのあいだでは
「動物をモチーフとした小さな蓋もの、置きもの」が人気です(^^)
日本では、各地での個展の機会や、津屋崎の花祭窯でご覧いただくことが出来ます。