NHK BSプレミアム 美の壺 File543「青と白の粋 染付の器」アンコール再放送。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

NHK BSプレミアム 美の壺 File543「青と白の粋 染付の器」アンコール再放送。

NHK BSプレミアム『美の壺』のディレクターさんから、藤吉憲典が撮影協力したFile543「青と白の粋 染付の器」のアンコール放送が決まったとご連絡をいただきました。


NHK BSプレミアム美の壺 File543 「青と白の粋 染付の器」

  • < BSプレミアム/BS4K>
  • アンコール再放送: 2022年6月4日(土)朝6:45~7:14
  • 再々放送(BS4Kのみ): 2022年6月9日(木) 23:00〜 23:29
  • 再々放送(BSプレミアムのみ):2022年6月10日(金)12:30~12:59

本放送があったのは昨年2021年7月のこと。そのときも通常枠の再放送がありました。今回約1年を経ての「アンコール再放送」。アンコール再放送は、「美の壺」から過去の名作回を選んで放送するということで、すべての回が放送されるものでは無いようです。番組を喜んでくださった視聴者の方々の存在を感じ、とてもありがたく嬉しいかぎりです。

↓取材・撮影はちょうど一年前のことでした↓

↓放送後はたくさんのご感想をいただきました↓

昨年の本放送を見逃した皆さま、夏を前に染付の器の魅力を再確認したい皆様、ぜひこの機会にご覧くださいませ。素敵な番組を作ってくださった『美の壺』制作チームの皆さまに、あらためて感謝申し上げます。ありがとうございました!

新緑皐月(さつき)の花祭窯の庭。

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新緑皐月(さつき)の花祭窯の庭。

週間天気予報に曇りマーク雨マークが並び、北部九州地方はそろそろ梅雨のはしりのようです。雨とお日さまで草木がぐんぐん伸びる季節。花祭窯の小さな露地では、柘榴の木に初めて花がつきました!

新緑皐月(さつき)の花祭窯の庭

7-8年前のことだったと思います。台風で根っこから倒れてしまったご近所の柘榴が道端に放置されていました。でも根っこもしっかりあるし、枯れている感じではないからと、ご近所さんにおたずねしたところ、処分しようと思っているということでしたので、我が家に迎えたのでした。

この春、露地の手入れをしていただいたときに、庭師のガーデンアルテさんが「柘榴立派になったね、そろそろ花がついてもいいと思うんだけどね」とおっしゃっていたのでした。さすがプロですね。その言葉通り、移植して初めての花がつきました。

新緑皐月(さつき)の花祭窯の庭

枯山水に映える白い花。

新緑皐月(さつき)の花祭窯の庭

ツワブキはこの露地との相性が良いらしく、年々どんどん増えています。

新緑皐月(さつき)の花祭窯の庭

今年はユリの花も増えそうです。

新緑皐月(さつき)の花祭窯の庭

ハナモモに実が成りました。

新緑皐月(さつき)の花祭窯の庭

ドクダミもこれからが増殖どき。白い蕾がたくさんついています。

新緑皐月(さつき)の花祭窯の庭

ご近所では紫陽花も。

新緑皐月(さつき)の花祭窯の庭

こちらもご近所さんの花。なんだろう。我が家があまりにも緑一辺倒なので、借りてきました^^

九州国立博物館特別展「北斎」観に行って参りました。

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九州国立博物館特別展「北斎」観に行って参りました。

前回、九州国立博物館に足を運んだのは、3月春分の頃のこと。

それからふた月も経っていませんので、「九州国立博物館メンバーズプレミアムパス」をゲットしたのは、わたしにとって大成功だったということです。もちろん北斎を観たいのは大前提として、さらにプレミアムパスを無駄にしたくない気持ちが働いて、積極的に足を運ぶ予定が立ちました。

さて北斎展。今回の目玉とされていた「日新除魔図(にっしんじょまず)」が素晴らしかったです。2017年に九州国立博物館に寄贈されていたそうで、ここでしか見れないということでした。こういうスケッチにこそセンスが出るなぁ、としみじみ思える200枚超の連作。今回の北斎展は、この展示に尽きる!という感じがしました。

個人的に思いがけずヒットだったのは、日本の伝統美術である木版の技術保存・技術者育成をなさっているアダチ版画研究所さんによる木版画制作の解説資料が展示されていたこと。職人さんの「刷り」の様子を撮った動画もありました。昨年来アダチ版画さんの資料を集めていたところでしたので、あまりのタイミングの良さに思わず「おお!」と声を上げてしまいました。冷静に考えれば、北斎と版画は切り離せませんので、別に驚くことでは無いかもしれませんが、こんなところで出会えるとは!ラッキーです。

会場を出たすぐの特設ミュージアムグッズエリアには、アダチ版画さんのブースもあり、木版画の説明をきちんとしてくださるスタッフさんがおられました。北斎版画の復刻もあり、もしこの特別展の鑑賞記念としてミュージアムグッズを買うのなら、俄然おススメです。

さてもうひとつ、ラッキー♪がありました。それは、展示最後に漫画家しりあがり寿さんの、北斎パロディ画が展示されていたこと。雑誌などで何回も見たことがあり、そのたびに大笑いしていました。すごいセンスで、こういうの大好きです。ホンモノを観たのは初めてで、ここで観れるとは思っていなかったので、嬉しいサプライズでした。5月21日には、そのしりあがり寿氏のトークショーも九国で開催されるようですので、お好きな方はぜひ。

特別展「北斎」全体の印象としては、実は「あれ?これでおしまい?」でした。どこの美術館でも、たいていの特別展はお腹いっぱい胸いっぱいになって後にすることが多いのですが、なんだか物足りず…というのが正直な感想でした。途中で展示替えを行うということで、展示数を調整しているのかもしれませんが、少しがっかり。

その物足りなさを埋めるのは、いつもの4階常設展示「文化交流展示室」。前回からふた月ほどしか経っていませんでしたが、すでに展示替えされた部屋もあり(展示替えされていなくても、同じものを何度見ても良いものは良く)見どころたっぷりで大満足でした。期間限定展示の「きゅーはく女子考古部」による「かわいい考古学のススメ」も目の付け所が面白かったです。

約一年ぶり「古澤巌ヴァイオリンの夜」。

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約一年ぶり「古澤巌ヴァイオリンの夜」。

昨年初めて聴きに行った「古澤巌ヴァイオリンの昼と夜」。音色がすっかり気に入り、これは毎年聴きに行かねば!と思ったのでした。今年は連休最終日であり母の日でもある5月8日に開催とあって、自分へのご褒美にチケットゲット。

昨年はひと席づつ飛ばしての座席指定だった宗像ユリックスのハーモニーホールは、今年はふつうに座席指定があり、少しづつコロナ前の日常が戻ってきつつあることを感じました。そういえば昨年のこのコンサートは、わたしにとって、コロナ禍以降やっとホールに足を運ぶことが出来た、最初のコンサートだったのでした。

途中休憩をはさんで約2時間。今年もピアノの金益研二さんと二人での演奏です。昨年の演奏内容を覚えていたわけではありませんが、ずいぶんと選曲・構成の雰囲気が変わっているような印象を受けました。なんとなく、勝手な解釈ではありますが、現在の世のなかの状態への憂いが反映されているようなイメージ。

ただ、それ一色ではなく、ちゃんと安心させてくれるところが流石ですね。前半最後のディニーク「ひばり」、終盤にかけてモンティ「チャルダッシュ」と、「ああ、これこれ!」と、わたしが勝手にイメージしていた「古澤節」を堪能いたしました。

途中休憩の後、一曲目は金益研二さんのピアノソロ。15分の休憩の間に、調律師の方がとても丁寧にピアノを触っておられたのが目に留まりました。これは、今年に入って小説『羊と鋼の森』を読んでいたからこその気づきです。それまではクラシックやピアノを聴きに行っても、あまり気に留めていなかった方々の存在。本を読んでいたからこそ、これが調律師の方の仕事なのだなと気がつくことが出来たのは、とても嬉しいことでした。そしてもちろん、金益さんのピアノも素晴らしく。

次はまた来年、お二人が宗像ユリックスに来てくださいますよう、楽しみにしています♪

わたしが一日津屋崎散策コースをつくるとしたら、

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わたしが一日津屋崎散策コースをつくるとしたら、

どうなるかしら?と思い立ってつくってみました。

起点はJR福間駅。この4月から俄然使いやすくなった観光拠点「津屋崎千軒なごみ」を中心に周ります。2022年5月現在の日曜日で考えてみました。津屋崎までは西鉄バスの新しい路線である「福間海岸経由」で。と考えると、10時34分福間駅前出発の10時52分津屋崎千軒なごみ前到着。本数が少ないので、この一択になりそうです。


10:52 津屋崎千軒なごみバス停下車。

10:55 なごみ到着。トイレ休憩&地図ゲット。

11:00 散策スタート。

  • 豊村酒蔵 で、古い建物を楽しむ。お酒もいいけど、実は一番人気だという粕漬があれば、そちらをゲット。
  • 藍の家 で、古い建物と資料を楽しむ。スタッフさんに解説してもらうのがおススメ。

12:00 お昼ご飯

  • 一押しは、イタリアンのアプテカ・フレーゴ。なごみから車約6分、自転車だと15分強。レンタサイクルがあったら良かったのですが、残念ながら無くなってしまったので、ここはタクシーを使うしかないかも。
  • お天気が良ければ、カナダキッチンのテイクアウト。なごみから徒歩約10分、自転車4分。フィッシュアンドチップスかなぁ、ターキーサンドかなぁ、というところ。

14:00 午後の散策スタート。

  • Atelier FER → cokeco で、プロの手仕事拝見。自分のための、身に着けるものをゲット。いずれも前日までに訪問可能かどうか、予約確認しておくのが肝。
  • バスの時間が来るまで、なごみでお茶。家人への気軽なお土産はこちらでゲット。

16:07 津屋崎千軒なごみバス停より乗車

16:14 宮地嶽神社前バス停下車

17:25 宮地嶽神社前バス停より乗車

17:32 福間駅前下車 帰路へ♪


と、こんな感じでしょうか。気がついたら、海辺の楽しみが入っておりませんでした。海遊びはそれだけで一日がかりになりますので、また別途^^

読書『グレート・ギャッツビー』(新潮文庫)フィッツジェラルド著/野崎孝訳

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読書『グレート・ギャッツビー』(新潮文庫)フィッツジェラルド著/野崎孝訳

ゴールデンウィークの読書旅は、ロシア読書『グッバイ、レニングラード』(文藝春秋)小林文乃著、イタリア(読書『ボローニャの吐息』(小学館)内田洋子著)、英国(読書『英国貴族の城館』(河出書房新社)増田彰久(写真・文))と欧州方面を巡っておりましたが、続いてはアメリカ大陸へ。

我が家にある『グレート・ギャッツビー』は昭和49年初版の新潮文庫。カバーには、1974年の映画『華麗なるギャッツビー』から写真が使われています。映画のギャッツビーといえば、わたしが観たのは2013年のデカプリオ版。ですが、1974年版のスナップを見ても、まったく違和感を感じることなく、小説の世界観がいかにしっかりとイメージされていたかを感じます。

『グレート・ギャッツビー』(新潮文庫)フィッツジェラルド著/野崎孝訳

↑こちらで紹介しているのは、同じ新潮文庫でも1989年版。改訳されている点もあるかとは思いますが、訳者は同じ野崎孝さんです。名著の例に洩れず、複数の出版社から文庫が出ていますので、読み比べてみても面白いかもしれないなぁと思いました。

さて何度目かの読書のグレード・ギャッツビー。映画を観て以来2度目ですが、ギャッツビーはレオ様、ストーリーテラーである「ぼく」は初代スパイダーマン(トビー・マグワイア)に脳内でイメージ変換されてお話が進みます。不思議なのは、最初から最後まで登場しているのは「ぼく=ニック」であるのにもかかわらず、わたしにはモノクローム的にしか印象が残っていないこと。ストーリーテラー=黒子に徹したトビー・マグワイアと、対照的に、色鮮やかによみがえってくる「ギャッツビー」レオ様の美しさ。どちらもすごいな、と本を読みながらあらためて思いました。

何度読んでも切ないですね。個人的な悲劇物語のようでありながら、戦争、格差など、当時の社会問題が色濃く反映されていることを強く思った、何度目かのギャッツビーでした。北米の西部と東部。その違い(格差)がどのようであるのか、行ったこともないわたしには、文中から推し量りながら読み進めるしかありません。そのような背景を補うものとして、巻末の、訳者による解説が、この文庫版の読みどころかもしれません。

読書『英国貴族の城館』(河出書房新社)増田彰久(写真・文)

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読書『英国貴族の城館』(河出書房新社)増田彰久(写真・文)

どこにもお出かけしないゴールデンウィークは、読書旅。一昨日は、生活の基盤に芸術を欲する国・イタリアへ。ミラノからヴェネツィアあたりウロウロ満喫いたしました。

続く読書旅は、大好きな英国へ。並びの新しくなったカメリア図書館から、貸し出しが増えた大型本のひとつを借りてきました。

『英国貴族の城館』(河出書房新社)増田彰久(写真・文)

まあとにかく美しい写真が満載で、ページをめくるたびにため息です。何度見ても飽きません。解説文もわかりやすく親切。へぇ~、なるほど~、すごい!と、思わずブツブツ声に出ていました。ダウントンアビーの撮影の舞台になったというマナーハウスの写真もあり。そういえば映画館で上空からの城館の景色を感嘆しつつ眺めたのは、2年前のことでした。

巻末にある、工学院大学建築学部准教授・中島智章先生の解説がまた読み応えありです。「カントリー・ハウス概説」として、建築としてのカントリー・ハウスをデザイン面(建築様式)と建築計画面(平面構成や広間の種類など)から説明。また「各館解説」として、写真で紹介されているそれぞれの館の特徴や見どころが簡潔にまとめてあります。

仕事でロンドンには行くものの、ゆっくりカントリーハウスに滞在できるような英国旅をしたことは、まだありません。野望がまた一つ増えました(笑)。

日本から海外向けの宅配事情を、海外のお客さまに教えていただいた。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

日本から海外向けの宅配事情を、海外のお客さまに教えていただいた。

花祭窯のオンラインショップ蕎麦猪口倶楽部では、ゴールデンウィーク中の特別企画を開催中です。本日がちょうど折り返し。おかげさまで半分以上が売り切れとなりましたが、まだ少し残っておりますので、興味のある方はぜひ覗いてみてくださいね。

2022GWお家で器選び

さてこのイベントページを作ったときに、国内向けECの予定だったのを、設定を誤って海外向けにも販売できるようにしてしまいました。あ!と気がついたときには、オーストラリアからのご注文が。せっかくでしたし嬉しかったので、この1件だけは海外配送対応することに。

個人向けの海外発送はこのところ控えておりましたので、久しぶりでした。まず郵便局のEMSをあたったところ、コロナの影響で配送できない国が大量にあり、オーストラリアもそのひとつ。郵便局系列で現状使えるのは「船便」のみとあって、これは2-3ヵ月を要し現実的ではありません。次にDHL、FedExをあたるも、スムーズに届けてはくれそうですが配送料が高騰中で商品代金を上回るため、これも非現実的。コロナ禍につづきロシアのウクライナ侵攻もあり、懸念要素がたくさんあることをあらためて突き付けられました。

そのような状態であるということをとりあえずメールでお客さまに相談したところ、すぐにお返事がありました。いわく「クロネコヤマトはどう?わたしは東京のギャラリーからもよく買っているけど、最近は皆クロネコヤマト使ってるよ。受け取りもスムーズだし、オーストラリアでは問題なく使えるよ。検討してみて!」と。

ヤマトさんの国際宅急便の存在をすっかり失念しておりました。そういえばわたしが個人向けの海外発送の情報を集めていたのは、かれこれ5-6年前までだったように思います。浦島太郎。ここ数年、海外向けECを取り巻く環境は大きく様変わり(進歩!)しています。さっそくヤマトさんのサイトを確認したところ、発送書類の作成も、料金も、配送条件も、使い勝手良さそうであることがわかりました。

ヤマト運輸国際宅急便【輸出】

お客さまに教えていただいたおかげで、朝から調べて準備し、お昼前には無事に発送完了。なんともありがたいことです。それにしても、ヤマトさんの国際宅急便とても便利で使いやすかったです。あとは、無事の到着確認ができることを待つばかり。これを機会に、そろそろ海外個人向けのECも広げていこうかな、という気持ちになってきました♪

読書『ボローニャの吐息』(小学館)内田洋子著

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『ボローニャの吐息』(小学館)内田洋子著

図書館でなぜ手に取ってのかわからないけれど、とりあえず連れて帰ってきた本。たまに、そういうことがあります。装丁に惹かれたというのでもなければ、タイトルが特に気になったということでもなく、著者のお名前はどこかで拝見したことがあったかも、とは思いつつ、その程度で、つまりは「なんとなく手に取った本」。

無意識ではあったものの、どこにも出かけない大型連休に、異国の情景をたくさんイメージさせてくれる、嬉しい本でした。タイトルに「吐息」とあるように、少し切なく、一筋縄ではいかない、ちょっとした屈折を感じる、それでいてとても魅力的なイタリアでの暮らし・生活の気配が伝わってきます。そこで仕事をし、生活しているからこそ現れてくるややこしさと、それを大きく上回る魅力。

とりあえず読みはじめ、最後まで本書がエッセイなのだか小説なのだか、よくわからないままに読了。著者紹介の肩書がエッセイストとなっていましたので、エッセイなのだと思います。でも、そのまま小説にも映画にもなりそうな描写だと感じました。日常を描いたものが、そのまま絵になる感じ。読みながらわたしのイメージに入ってくる映像は、なぜかセピア色のモノクロームでした。

「ボローニャの吐息」となっていますが、これは本書に入っている15のストーリーのうちのひとつのタイトルでした。お話はミラノを拠点に、ヴェネツィア、カプリ、ボローニャ、あちらこちらに飛びます。時代も、今と回顧とを行ったり来たり。最後に収められているタイトルが「イタリア、美の原点」なのですが、全編をその言葉のもつ意味が貫いているように感じました。

以前イタリアから福岡の企業にインターンに来ている学生さんたちとお話したときの言葉が思い出されました。いわく「イタリア人は、まず『家ありき』なんだ」と力説してくれた男子学生。家=家族=家族と一緒にいる空間・時間を大切にすることが一番だということ。そして「わたしたちイタリア人は、生活の基盤に芸術を欲しているのです」と誇らしげに教えてくれた女子学生。それは特別なことではなく、イタリアはそもそもそんな国なのだ、ということ。

良書を読むとすぐに影響を受けます。イタリアに行きたくなりました。

『ボローニャの吐息』(小学館)内田洋子著

続・小さくて美しくて精巧で可愛らしいもの=ボンボニエール、増殖中。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

続・小さくて美しくて精巧で可愛らしいもの=ボンボニエール、増殖中。

ゴールデンウィークですね。花祭窯は通常営業でお仕事。ダンナは個展に向けて、新シリーズに向けて、制作のアウトプットが続いています。まずは七月に開催される黒田陶苑さんでの個展案内状用の器をお届けするのが最優先。並行していろいろと制作途中のものがあり、いつにも増してダンナの仕事場は混とんとしてきております。

ところで「小さくて美しくて精巧で可愛らしいものは、コレクションしたくなる。」と書いたのは、2週間ほど前のことでした。

磁器作家・藤吉憲典が次なるコレクションアイテムとして取り組む、手のひらサイズの菓子器・ボンボニエール。その第一弾が出来上がってきました。

藤吉憲典 ボンボニエール

上段左から

  • 染付瓔珞文棗型ボンボニエール
  • 染錦蓮華文ボンボニエール
  • 染錦牡丹唐草文ボンボニエール

下段左から

  • 染錦網桜文ボンボニエール
  • 染錦蛸唐草文平香合型ボンボニエール
  • 染錦柿右衛門調平香合型ボンボニエール

いずれも藤吉憲典作。

第一弾としてあがってきたボンボニエールの形は、ベーシックなドーム型、平香合型、棗型の3種類。同じような形でも、絵付によって表情がまったく変わります。これに陽刻・陰刻や彫塑が加わってきたら、どれほどのバリエーションになるでしょう。「カタチ×絵付」の組み合わせをイメージしただけでワクワクします。まさに可能性無限大です。