読書:図録『眼のごちそう 食器』サントリー美術館 発行

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書:図録『眼のごちそう 食器』サントリー美術館 発行

先日観に行ってまいりました、サントリー美術館での同タイトルの展示会図録です。わたしが展覧会を観た後に図録を購入するのは、まあまあ珍しいことです。図録を買わなくていいぐらいに、現地で実物を納得するまで見る、というのが、ふじゆり流の美術鑑賞。特に出先では、図録は重くて嵩張って持ち運ぶのがたいへんなので、よほどのことが無いと買いません。が、今回は「これは持って帰らねば!」と、現地購入しました。上の写真は、サントリー美術館での展覧会鑑賞前後に気兼ねなくゆっくりできる、お気に入りのスペース。

一番の購入理由は、作品解説をはじめとした巻末の資料が欲しかったから。展覧会会場では、基本的に「キャプションをほとんど読まないで、見るに徹する」のを旨としています。が、今回の展覧会はテーマが「食器」ですから、自分の勉強のために解説資料も読みたいと思いました。実際に自分の目で見てきたインパクトを前提に作品解説を読むことで、さらに理解が深まります。解説を読んでは写真で器の姿を再確認し、そしてまた解説を読み、という繰り返しをするのに、図録はとっても便利です。

さて持ち帰って本書を開いてみると、まず巻頭のサントリー美術館副学芸部長・安河内幸絵氏による「所感 近世の陶磁器の食器」の文章が、簡潔にまとまっていながら、とても興味深くおもしろかったです。ふだん、ややもすると「肥前磁器」の括りのなかだけでものを考えがちになってしまうわたしに、「日本の近世の陶磁器の食器は、もっと多様なのだよ」と諭してくれる内容でした。しばらく仕事机の上に鎮座しそうな一冊です^^

サントリー美術館で開催中の「眼のごちそう 食器」展は、2026年8月30日(日)まで。