十一月のお干菓子。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

十一月のお干菓子。

和菓子このわさんによる季節のお干菓子。美しい秋色が届きました。

このわさんの大将がやさしいので、毎回勝手にお干菓子に命名してしまっています。今回は、ぱっと見て紅と黄で紅葉をイメージし「紅葉」と名付けそうになるのをぐっとこらえ、もうひとつ挿し色に入っていた白にスポットを当てて「初霜」に決定。

琥珀糖や氷菓糖と呼ばれるものと同様の伝統技法でつくられたと思われる、透明感のあるお干菓子なのでそれもまたピッタリなのではないかしら、などと言い訳しつつ。お干菓子に勝手に名前を付けるという贅沢まで愉しんでいます。

今回は久しぶりに、藤吉憲典のつくった赤玉のお茶碗で。

藤吉憲典 赤玉文茶碗

これからの季節は、磁器だと赤絵が嬉しくなってきます。温かいお抹茶がますますおいしいシーズン到来です。

 

 

お気に入りを使う贅沢。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

お気に入りを使う贅沢。

「お気に入りだけに囲まれて暮らす」というほどの贅沢を実現するのはなかなか難しいのかもしれませんが、「お気に入りを普段から気軽に使うというのも、かなり贅沢だぞ」と、自分のためにお茶を準備していて、ふと思ったのでした。

北九州小倉に本店のある大好きな和菓子屋さん湖月堂の栗まんじゅうをお友だちが持ってきてくれたので、お抹茶を入れようと思い立ち。無意識に選んだ茶碗は、龍の背窯・山本安朗さんの小さめの茶碗。ぽってりとした形と明るさをたたえた色がお気に入りです。菓子皿には、ダンナ・藤吉憲典の染付の「鹿紅葉」。季節的にちょうどよい文様が目につき、迷わずチョイス。

安朗さんの茶碗は、もう20年近く前に手に入れたもの。安朗さんは、酒器がまた素晴らしく、我が家にもダンナの晩酌用がいくつかあるのですが、わたしは普段お酒を呑まないので、お抹茶にも良さそうなサイズの碗を買ったのでした。

八女のお抹茶、湖月堂の栗まんじゅう、安朗さんの茶碗、ダンナの染付鹿紅葉。

自分のためにお茶を入れた、ちょっとした時間。準備してお茶を飲み終わるまで、わずか15~20分ほどでしょうか。この組み合わせが目の前にあるだけで「贅沢~!」とごきげんな時間でした。

そういえば、先日ブログに書いたお抹茶の組み合わせも、お気に入りだらけ。長崎県波佐見で土ものをしている、はしんたん窯の橋本さんの大ぶりの茶碗に、柴垣六蔵さんの黄瀬戸の豆皿

もっと気軽にお抹茶。

手近なところにある贅沢、だいじですね(^^)

 

続々・海外発送四苦八苦(笑)

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

続々・海外発送四苦八苦(笑)

「海外発送四苦八苦(笑)」での失敗から、主に二つのことを学びました。

1)運送会社の選び方。(こちらは「続・海外発送四苦八苦(笑)」で)

2)貿易実務+アートの特殊性に伴う書類準備の必要性。

発送時に伝票と一緒に添付するインボイスのほかに、「アーティストとギャラリーの間での海外輸出入に関して明記すべき、いくつかの必要事項がある」ことを知ったのも、実際に発送してチョンボをしてからでした。

その結果、実際に添付しているのは、次の二つの書類です。

●Works of Art Declaration(芸術作品宣誓書)

●List of Inventory on Consignment on Loan(委託借用品の目録リスト)

( )内の日本語訳は、わたしがしたものなので、正式な呼び方はちょっと違うかもしれませんが、悪しからず。

「Works of Art Declaration」は、「積載品であるアート作品が、アーティスト本人から発送されたオリジナル(プライマリー)作品であり、付加価値税の減免対象である」という宣言書です。これはすべての国で求められるものではなく、欧州内でこの制度が適用される国に対して発送する際の必要書類になるということで、書式はFedExのオンラインから発行できました。

そう。FedExはオンラインで伝票を作成すると、インボイス以外に対象の国や地域・荷物の内容に応じて必要な書類がある場合、「この書類も印刷できますよ」とサジェストしてくれるのでした。

「List of Inventory on Consignment on Loan」は、個展やアートフェアのような場面で、アーティストがギャラリーに作品を貸し出す際の書類です。作品が戻ってくる際にも必要になる書類なので、必要項目がわかりやすく書けていることが大事かなと。ネットで検索すると雛形がいろいろ出てきたので、真似をしつつ自分の書きやすいレイアウトでつくっています。

発送する内容によっても、相手国によっても、書類上必要なものが変わってくるのですね。また同じ国でも法律や制度の変更によって変わるものもあるようで。今後も引き続き、失敗しながら、学びながら、ということになりそうです。

 

続・海外発送四苦八苦(笑)

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

続・海外発送四苦八苦(笑)

「海外発送四苦八苦(笑)」での失敗から、主に二つのことを学びました。

1)運送会社の選び方。

2)貿易実務+アートの特殊性に伴う書類準備の必要性。

ここ数年、国の方針として産業を問わず海外展開を推進しているため、JETRO、中小機構、商工会、貿易会などあちらこちらで「初めての輸出入業務」「貿易実務の基本」「貿易英語の基礎」的な講習が開催されています。いずれも無料あるいは受講しやすい料金で、わたしもいくつかお世話になりました。

が、そこで学べるのは文字通り「輸出入に関する基本的な一般常識」。うちの場合には、加えて「アート」に関する特殊性について、海外に作品を出しているギャラリーさんや作家さんに直接聞く必要があったわけです。

ともあれ、まずはあらためて今後の海外発送の方法について、どうするのがより安全でスムーズで確実か。まずは「どこの物流会社を使うべきか」、今更ながら取引先のギャラりーに意見を伺いました。一方で、海外発送のプロである運送会社さん数社にも、いろいろと話を聞いてみました。

そうしてたどり着いた結論は、うちの場合には、「FedEx」 か「DHL」を使うこと。

その最も大きな理由は、届け先のギャラリーで普段からよく使われていて、荷物の内容・事情がよく分かっていること。発送時の日本国内での使い勝手ではなく、届け先の国についた後のことを最優先で業者さんを選ぶことが肝要だと知りました。

FedExもDHLも日本語サイトがあるので、そこから情報を集めることができます。オンラインでインボイスをはじめとした書類の作成もすべてできるし、出荷手配もネット上で完結できます。また、うちは今のところFedExを使っていますが、わからないことはコールセンターに電話をすれば、かなり丁寧に教えてくれます。

送料と保険料を合わせると、それなりに大きな金額になりますが、安全性と確実性には変えられない、というのが実際のところです。

「アーティストとギャラリーの間での海外輸出入に関して明記すべき、いくつかの必要事項がある」ことについては、また別の機会に。

海外発送、四苦八苦(笑)

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

海外発送、四苦八苦(笑)

先日のブログで「海外での宿泊」をご紹介したところ、微々たる情報であったにもかかわらず、思いのほか反響をいただきました。ありがとうございました<(_ _)>

実体験に基づく情報は、ちょっとしたことでも役に立つところがあるのかもしれないな、と今更ながらに思い出したので、本日は「海外発送」について。

とはいうものの、業務用の海外発送は2014年からはじまり、しかも今のところ年に数回なので未だ慣れず。これまた発送準備の度に「ほんとうにこれで大丈夫か!?」と緊張。トライ&エラーの連続で、不備が指摘されるたびに学んでいる状態です。

そもそも扱っているのが「ワレモノ」なので、お届け先さま ―個人のお客さまでもギャラリーさんでも― から「無事届きました」の連絡があるまで安心できないという側面は、国内外問わずあります。海外発送の場合は、それに加えて「税関」を問題なく通るための必要書類がきちんと揃っているか、というところ。

初めての発送の時は、個人のお客さまへの海外発送の延長と安易に考え、郵便局のEMSを利用しました。EMSの伝票は、使ったことのある方はご存知かと思いますが、それほど複雑でない内容物の場合、その伝票に欄のある項目をきちんと記載すれば、輸出のための必要事項は整うようにできています。

ところが「書類に不備あり」で、税関からギャラリーに到着するまで2週間近くかかってしまうという大失態をしました。「通関のための書類としてこれとこれを至急送って!」など、ギャラリーさんの指示を仰ぎながら四苦八苦。用心してかなり早めに出荷していたためアートフェアの開幕に間に合ったものの、大汗をかきました。

このときに初めて、アーティストとギャラリーの間での海外輸出入に関して明記すべき、いくつかの必要事項があることを学びました。

つづく。

九州国立博物館は「文化交流展」が面白い。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

九州国立博物館は「文化交流展」が面白い。

これまでにも何度も同じことを言っているような気もしますが、四階の文化交流展が大好きです。

文化交流展示室案内 http://www.kyuhaku.jp/exhibition/exhibition_info01.html

特に今回は、特別展の「新・桃山展」に合わせて、「展示室11:多彩な江戸文化」の部屋に関連する展示物を拝見することができたのが、とても面白くて良かったです。

さらにそのお隣の部屋「展示室10:九州陶磁の花(田中丸コレクション)」。こちらは毎回必ず覗く部屋であり、いつ見ても古伊万里の時代の肥前磁器の素晴らしさに嬉しくなる部屋なのですが、これまた「新・桃山展」と時代がかぶっていることもあって、さらに嬉しく拝見したのでした。

さらに今回は、文化交流展でも特別展示が開催されていました。

大分県国東宇佐 六郷満山展 ~神と仏と鬼の郷~

11世紀平安時代につくられたという木製の立像の不思議な立ち姿、特に腰つきに目を奪われました。

皆さん、九州国立博物館訪問の際は、ぜひ四階の文化交流展にも足を伸ばしてくださいね(^^)

 

海外での宿泊。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

海外での宿泊。

ご近所のお友達(自営業)とおしゃべりしていて、海外旅行手配で使ってよかったサービスの話になりました。こういう情報交換ができるのって、切実に助かります。

そもそも「仕事で海外」という選択肢が出てきたのが、わたしたちにとってはほんの数年前。その都度あたふたとネットで調べて手配するのですが、宿泊、通貨両替、海外旅行保険、通信サービスなど、ちょっとした情報に助けられることが多いです。それも個人のブログなどでの「口コミ」系の紹介が参考になることが多々。

毎回「ほんとうにこれで大丈夫か!?」という心配はなかなか無くならないものの、「ここでは(こんなときは)コレ!」という、「うちの定番」にしたいサービスが少しづつできてきました。

そこで、今回は宿泊に関する情報をご紹介。

そもそも宿泊については、初ロンドン出張を手配していたときに「ロンドンのホテル高くって」と海外慣れしているお友達にこぼしたところ、「『ゲストハウス』調べたらいろいろ出てくるよ。ダンナさん英語しゃべれないんだったら『日本人経営』ので探したらいいよ。ロンドンだけじゃなくって大概の都市にあるよ」と言われ、目からウロコが落ちたのでした。

というわけで「藤吉家的、リピート宿」。回し者ではないので敢えてリンクは貼りませんが、検索で出てきますので、必要な方はご自身で調べてみてくださいね。

  • ロンドン「ゲンダイゲストハウス」(ダンナ一人出張の時)。
  • ロンドン「ハムステッドグリーンヒル・ゲストハウス」(複数人で出かけるとき)。
  • ニューヨーク「Room A」
  • フィレンツェ「Villino il Magnifico」

いずれも手配すべて日本語OK!です(^^)

海外旅行慣れしておられる方々からすると「なーんだ、そんなこと」かも知れません。また「いいところ知ってる!」という情報お持ちの方は、ぜひ教えていただけると今後助かります(^^)

 

カブトガニ小皿のこと。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

カブトガニ小皿のこと。

先日の職場体験で、中学生男子二人が一番反応していたのが、カブトガニ小皿。陳列棚を磨いた後に、「器、美しく並べて展示してね」というこちらの要望に対して、色とりどりのカブトガニ小皿を、色分けしてきれいに並べてくれました。

カブトガニ小皿 藤吉憲典

6年前に津屋崎に越してきてから、干潟の保護活動をしている方のお話を聴く機会に恵まれ、「カブトガニの存在を知ってもらうことも大切な保護活動のひとつ」ということで、自分たちにできる取り組みとしてこのカブトガニ小皿が生まれました。

津屋崎の海は、カブトガニが生きていくために必要な「干潟」「藻場」「砂浜」が揃った豊かな海。カブトガニは干潟に棲む動植物の象徴種であり、その減少は干潟の汚染の深刻化を図る尺度のひとつとも言われています。

カブトガニを通じて、干潟環境を守ることは、人間をも含めそこに暮らすあらゆる生命を守ることにつながっている、という専門家の方のお話に、共感したのでした。

百年先も、子どもがこの海で「生きた化石」の姿を見ることができますように。

 

藤吉憲典公式サイト更新。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

藤吉憲典公式サイト更新。

最新作の青磁の壺と、これまでに作ったものでまだ掲載していなかった「大モノ」を追加しました。

藤吉憲典のアート作品はほぼ手のひらサイズのものがほとんどなのですが、ときどき、メッセージ性のある大物をつくります。今回掲載したもののうち四つは、2011年からつくりはじめたシリーズもの。背景にあるテーマは、タイトルからそれぞれに推し量っていただけると幸いです。

藤吉憲典公式サイト

海外向けに英語版ですが、写真がメインなので、見て楽しんでいただけたらいいな、と思っています(^^)

 

ギャラリー栂さんで「新蕎麦と美味しいうつわ展」。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

ギャラリー栂さんで「新蕎麦と美味しいうつわ展」。

10月は新蕎麦の出始める時期。本日10月3日から10月15日まで、岡山のギャラリー栂(とが)さんで「新蕎麦と美味しいうつわ展」です。

藤吉憲典の蕎麦猪口と小皿、お酒の器も60点ほど参加しています。

美味しいお蕎麦とうつわをいっぺんに味わうことのできる嬉しい機会です。秋の一日、足を延ばしてみませんか。


新蕎麦と美味しいうつわ展

ギャラリー栂

岡山県和気郡和気町清水288-1 TEL0869-92-9817

2017年10月3日(火)~15日(日)
10時~17時

※10月9日(月)は、「そば粉でデザート作りましょ♪」イベントのため、蕎麦栂はおお休みです。イベント(参加費1000円、定員10名、エプロン持参、要予約)に参加ご希望の方は、お電話でご予約下さいませ。
ご予約は、ギャラリー栂 0869-92-9817 まで。


ギャラリー栂さんでは、来年2018年春に、藤吉憲典の個展も予定しています。どうぞお楽しみに!