読書『知的生産のセンス』(日本経済新聞出版)楠木建著、山口周著 

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『知的生産のセンス』(日本経済新聞出版)楠木建著、山口周著

経営学者・経営思想家である楠木建氏と独立研究者である山口周さん、二人の「知的生産者」による、白熱の対談録です。「白熱の対談録」とは、日経BPでの本書紹介文の中での言葉ですが、その通り、お二人の熱さが伝わってくる対談でした。山口周さんの「対談型」著書としては、『人文知は武器になる』(文春新書)山口周/深井龍之介著を読んだのが、つい3か月ほど前のことで、立て続けに唸らされております。

以下、備忘。楠木建氏の発言は(楠)、山口周氏の発言は(山)。


  • センスはその人に固有の判断と選択、さらにはその背後にある基準(楠)
  • 本質的な問題の創出には、人間の価値観や直感が不可欠(山)
  • スキルは本来的に「要素分解」。(中略)センスのベクトルは逆で、「統合」(楠)
  • 要素分解が行きすぎると、センスが阻害される。(楠)
  • 「仕事は結果責任を伴う」のに対して、「作業は結果責任を伴わない」(山)
  • 全体性をつかむセンシングの能力(山)
  • センスとは自分自身の内部で完結している能力ではなく、外側にあるものを感じ取る力であり、だからこそ現場に出て環境にさらされることで鍛えられる(山)
  • 「直接経験の蓄積」(山)
  • 天才はオリジナルより上手にパクるので天才(山)
  • (センスは)仕事経験の中で自分で磨いていくもの(中略)そこでは五感を使った直接経験が不可欠(楠)
  • 体の反応は正直(楠)
  • キャリアは最終的に地頭や適性の問題ではなく「好きか、嫌いか」の問題で決着する(山)
  • 「情報の豊かさが注意の貧困をつくる」(ハーバート・サイモン)(楠)
  • 「身体反応=ソマティックマーカー」による選択(山)
  • 「自分が一番作業しやすい空間や配列」(山)
  • 「いい感じの偶然を引き寄せる」がインプットの要諦(楠)
  • 心が穏やかでないとインプットもアウトプットも上手くできません(山)
  • アウトプットまでつながってこそのストレージ(楠)
  • すべてのインプットが自分の中で消化・発酵して、引用や参照ではなく、すべて「自分の言葉」として出力されている(山)
  • 過去の優れた知的生産者が考えた過程を追体験することで、ある種の構や構えのようなもの、勘所のようなものを参照することはできる(山)
  • 「師弟関係を通じてしか得られない身体知」(山)
  • 「面白がる」(楠)
  • 何かを好きになるとは、直感でそれをつかまえに行くことだ。(中略)何の役に立つのか、どこに価値があるのかと理由を求めてしまうのは、本質的な生き方から離れてしまっている(小林秀雄の考え方)(楠)
  • 芸風こそセンスの集大成(楠)
  • 「機が熟す」(山)
  • 「時間の長さ」よりも、やはり「回数の多さ」(山)
  • 「手を動かす」という身体化と「いったん目の前に見える形で置いてみる」という客体化(楠)
  • 自分のためにやるのは趣味、自分以外の誰かの役に立って初めて仕事になる(楠)
  • 「動機は自分、評価はお客」(楠)
  • 頭のなかで出来上がったものを可視化していく(山)
  • 現場でフィードバックに常時さらされていることが、アウトプットの価値に対するセンスを働かせる上で欠かせない(楠)
  • 「何をやらないか」の見極め(山)
  • 自分自身が心の底から面白いと思えるものしかアウトプットとして出さない(山)
  • 常にアウトプットし続けていないとダメ(楠)

『知的生産のセンス』(日本経済新聞出版)楠木建著、山口周著 より


本にアンダーラインを引いていったなかから、これでもだいぶ取捨選択したつもりですが、大量になりました^^; クリエイティブを仕事にしている、という自覚のあるすべての方におススメの一冊です。

『知的生産のセンス』(日本経済新聞出版)楠木建著、山口周著